One week
第三章 花穂 『- 疑惑 -』
原作者・雷帝紳士さん 文・パンドラさん
花穂は、花穂のことが信じられません。
だって、可憐お姉ちゃまがお兄ちゃまを刺したんじゃないかって、花穂は疑ってるんだもん。
でも花穂、聞いちゃったの。
お兄ちゃまが刺されたあの夜。
花穂、おトイレに行きたくなって部屋を出ようとしたの。
部屋のドアの前に立ったら、ドアの向こうから誰かが廊下を歩いてくる音が聞こえたんだもん。
そしたら、花穂急に恐くなっちゃって、ずっとドアの前に立ってたの。
足音は、花穂のお部屋の前を通りすぎて止まった。
そして隣のお部屋のドアが閉まる音がしたの。
花穂のお部屋の隣。
その部屋は、可憐お姉ちゃまのお部屋だったの。
だから、可憐お姉ちゃまが犯人なんじゃないかって、花穂は思ってる・・・・・。
だから、花穂はそれは違うって証明するの。
火曜 15:03 自宅 可憐の部屋
パタンッーーー
花穂は後ろ手にドアを閉めた。
今、立っている場所から部屋を見回す。
その顔は真剣そのものだ。
(お願い・・・何も出ないで)
花穂は行動を開始した。
クローゼット、市販されているベーシックな物だ。
扉を開ける。中には可愛らしい服の数々が入っていた。
その一つ一つを調べてゆく。問題なし。
(次・・・)
机、何て事はない。これも何処にでも在りそうなやつだ。
机の上には教科書の他、ノートに日記帳、中に何か入っている小瓶などが置かれている。
上から順に引き出しを探る。ここも問題なし。
花穂は次々と部屋の中を調べていく。
最後に、花穂はベットの下を調べた。
するとベットの下から箱らしき物が出てきた。
部屋は全部調べた。後はベットの下だけ。そこから出てきた箱。花穂の手は震えている。
(きっと違うもん)
そして意を決して箱を開けた。
箱の中に隠されていた物が姿を現す。
それは、淡い希望に支えられた花穂を、地獄に叩き落とすには十分な代物だった。
赤茶色に変色したシミの付いたパジャマと手袋、そして小さなナイフがそこに鎮座していた。
花穂はその場を逃げ出した。
可憐の部屋から飛び出し、自分の部屋に飛び込む花穂の姿を、白いローブで身を包んだ千影が見ていた。
二日後、花穂が学校の階段から転落し怪我を負う事件が発生した。
目撃者は皆無。しかし事故現場の近くに可憐がいたと言う証言と、前日に二人が言い争っていたと言う証言が得られた。
事故のショックで意識を失っていた花穂は、一時間後目を覚ましたが、事故の事はおろか可憐の部屋で見た物について証言する事はなかった。
木曜 0:00 場所 不明
その夜、ある人物の元に2通目のメールが届けられた。
ー 発見されたパジャマは、千影の手によって処分されたもよう。
今後、千影も注意対象に加える。
千影の詳細データ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ー