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咲耶の誘惑
〜咲耶BDSS〜

作 雄一さん


 

タイトル:

「ねぇお兄様、デートに行きません?」
何気ない咲耶のお誘い、兄はほかに予定が入ってないことを確認するとその誘いに乗った。
「いいぜ、暇だしな」
「それでお願いがあるの・・」
「お願い?」
咲耶のお願い、別に珍しいことはない・・・だがその内容はかなり18禁要素を含むものばかり。
過去に何度かのって兄はひどい目に遭ってるのだが、しかし無下に断っても咲耶を傷つけるだけと考えた兄はお願いを聞くことにした。
「いいぜ・・なんだい?」
「私のお願いは・・・」
咲耶は兄の耳元に口を近づけるとそっと囁いた。
「今日一日・・・私をたった一人の恋人だと思って・・・」






人混みあふれる町の中その二人は仲良く腕を組んで歩いていた。
誰がどう見てもそのカップルはとても幸せで、ごく普通のカップルに見えるに違いない。
誰も仲のよい兄妹だと思う人はいないだろう。
「おもしろかったね、映画」
「ああ・・・今度はみんなを・・」
「悠、約束」
「・・・また二人でな」
兄は咲耶との約束を思い出し、訂正した。
咲耶との約束、それは「今日一日ほかの妹のことは考えないこと」「咲耶を恋人だと思うこと」である。
後者はともかく前者は兄にとってとても心が痛むことだった、いつも大切にしている妹たちを忘れるなんて彼にはできないのだ。
しかし兄は咲耶との約束を優先させることにした、咲耶には日常生活の中でとても助けられてるところが多い、夕飯の手伝いをしてくれたり他の妹たちの面倒を見てくれたり、そのことに報いるため兄は約束を守ることにした。
「今度はゲームセンターね、私ほしい人形があるの」
「はいはい、とってあげますよお姫様」
二人は近くのゲームセンターにはいるとUFOキャッチャーのある場所に向かった。
中にはかわいい動物の人形からゲームキャラの人形までそろっていた、咲耶はその中で中世の鎧を着たキャラを指さす。
「あの人形ほしいな」
兄はその人形のある場所を確認する、簡単に取れそうな位置にその人形はあった。
「ふぅーん・・・咲耶ああいうのほしいんだ」
「だって悠 に似てるんですもの」
「なるほど」
早速五百円玉を入れるとボタンを操作し、目的の人形を掴みはじめる。
はじめは落ちそうで危なかったが、無事人形を取ることに成功した。
兄から戦利品を渡されると咲耶は小さい子供のように飛んで喜んだ、その笑顔を嬉しそうに見つめる兄・・・しかしその表情が一瞬険しい表情に変わった。
(ち・・・悪い虫が・・・)
兄と咲耶の周りには柄の悪いお兄さんが囲むように迫ってきていた、手にはナイフと白い布きれとデジタルカメラ・・・・どうやら想像通りの輩らしい。
ゲーセン=不良のたまり場という方程式はいつになっても変わることはないらしい。咲耶を守る立場として、ここを出ようと判断した兄は喜んでる咲耶を制する。
「咲耶・・・・他の所に行こうか」
咲耶に男達のことを気がつかれないように兄は歩き出した、男達もゲームに夢中になるふりをしながらその様子を見る。
獲物はやはり咲耶のようである。
「そうね、喫茶店にでも行きましょ」
「ああ・・」
兄は咲耶の腕を引っ張るとゲームセンターの外に出た、案の定男達も後を付けてくる。
荒事か・・・そう思った兄は咲耶をここから避難させることにした。
「悪い・・・トイレ行きたくなった、先に行っていてくれ」
「わかったわ、私に隠れて浮気しないでね」
最後の一言に苦笑しながら兄は咲耶を行きつけの喫茶店に送り出す、そして咲耶の後を付けようとした男達の前に立ちはだかった。
「なんだいにいちゃん」
「邪魔すんなよ」
お約束な台詞をはく男達に兄は単刀直入に男達に言った。
「何も言わず・・・・ここで死ね・・・」
「あんだとぉおお!!!!!!」
兄の言葉を聞いて切れた男がナイフを兄めがけて振り下ろした、しかし兄はその攻撃を指二本で受け止める、そしてそのままナイフを取り上げ男のベルトを切り刻んだ。
ズボンは重力の法則に従い地面にずり落ちた、その光景を唖然と見る男達。兄はナイフを近くのゴミ捨て場に放り投げる、そして殺気に満ちた目を男達に向ける。
「今度は腑をかきだす、そうなりたくなかったら俺の目の前から三秒で失せろ」
「ひ・・・ひぃ・・・」
「ず・・・ずらかれ!!!」
兄のドスの利いた声に恐れをなして男達はすたこらと逃げていった、姿が消えるまで見届けた兄は咲耶の待つ喫茶店へ向かった。
いつも買い物の帰りなどで妹たちと一緒による喫茶店、そこで兄は咲耶の姿を探す、見つけたときには・・・咲耶は店のテーブルカウンターで特盛りのパフェを目の前に四苦八苦していた。
普段はダイエットと言って甘いものなどは控えている咲耶には目の前の特盛りパフェは苦痛でしかなかった。遠くで店員達が好意の目を咲耶に送っている、これで気を引いたつもりのようだがかえって逆効果だったようである。
「咲耶・・・おまえパフェ好きだったっけ?」
兄はコーヒーを注文すると咲耶の隣に座る、一瞬一部の店員と男性客から殺気が出てきたが兄は気にしなかった。
「店の人がサービスですって・・・美人って特なのか損なのか・・・」
どう見ても一人で食べられる量ではない、兄はため息をつく。
「ふう・・・俺も協力してやるよ」
そういうと兄はスプーンを手に取り、せっせとパフェを食べはじめた。
実を言うとこの兄も甘いものは控える方である、せっせとパフェを口に放り込むが・・・・・
「うぐ・・・クリーム辛い・・・」
あっと言う間にギブ寸前に追い込まれてしまった、それでもパフェは半分以上残っている。
「悠ってば・・・頬についているぞ」
『ちゅ」
どこかで見たようなパターンであったが、咲耶は嬉しそうに兄の頬についたクリームをなめた。一瞬喫茶店にいる男達の視線が二人に集中する、その視線を気にせず咲耶は兄に甘えだした。
周りの殺気に満ちた視線を浴びながら兄は咲耶の行為を受け止める。
(嫌がったら咲耶を傷つけるだけじゃなくて俺まで傷を負いそうだぜ)





「あ・・・雨・・」
「なんか強いな・・・どこかに雨宿りしなきゃ」
突然空が暗くなったと思うと土砂降りの雨が降ってきた、突然の出来事に二人は走り出し近くの建物に駆け込んだ。
雨は滝のように降り注ぐ、当分やみそうな気配はない。雨に濡れた二人の服はこれでもかと言うほどに水分を吸っている。
「うげぇ・・・・服が・・・」
「寒い・・・くしゅ!!」
「家に帰ろうにもこれじゃあなぁ」
「どうしよう・・・あ・・お兄様、ここに入りましょ」
咲耶は雨宿りに入った建物を指さした、そこは偶然なのか咲耶の陰謀なのかシティーホテルであった。
外は激しい雨、選択の余地もなく兄は渋々咲耶の提案を承諾した。
「わかった・・・休むだけだぞ」
そういうと兄はフロントに向かい、手続きをはじめた。
やがてカードキーを持って咲耶の元に戻っていく。
「行こうか」
「うん」
二人はエレベーターに乗り込む、エレベーターには二組の先客がいた。
どちらも若いカップルで、他人がいるにも関わらずいちゃつきはじめる。
どこかの誰かさん曰く「若さ故の過ち」と言ったなと兄は思った。
「この人達も雨宿りかしら?」
意味ありげに咲耶が訪ねてきた、兄は苦笑しながらその疑問に答える。
「そうだろ・・・・こんな雨だし」
「・・・本気で言ってるの?」
「それしか考えられん」
「ふぅ〜ん・・」
咲耶はしばらく考える仕草をする、そして何かを思いついたのかにやりと兄の顔をのぞき込む。
「じゃあ私が教えてあげる」
その言葉と同時にエレベーターが止まった、二人は降りると目的の部屋に向かう。
カードキーを差し込むと鍵が開く音が響く、ノブを回し部屋の中に入る。
普通のツインルームで内装もシンプルであった、兄はクローゼットを開きバスローブとタオルを取り出す。
「ほらシャワー浴びてこい」
「はぁい」
兄からバスタオルとバスローブを受け取ると咲耶はバスルームに入っていった、その間に兄はルームサービスでクリーニングと飲み物とケーキを注文する。
ルームサービスがくる間、兄は濡れた服を脱ぎ捨て体を拭きはじめた。外では土砂降りの雨がまだ降り続いている。
(やみそうにないな・・・まぁ服が乾いたら近くのコンビニで傘でも買うか)
そう考えた兄は備え付けのテレビのスイッチを入れる。
(男と女が二人っきりでホテル・・・・どう考えてもやばいよなぁ)
テレビでは二流芸能人のスキャンダルを報じているが、兄の頭の中では別なことを考えていた。
(しかも相手が妹で咲耶で・・・・このことを知ったらみんななんて思うかなぁ)
やがてルームサービスが到着しケーキとの飲み物が運ばれる、兄は濡れた服をボーイに渡し用紙に必要事項を記入した。ボーイが去り、兄はまた考え込む。
(やっぱ・・俺がいけないのかな・・・いつまでも古い考えに縛られてる俺が)
みんなは嫁入り前の身だから・・・・兄はいつからかそう思うようになっていた。
父親は不在で小さい頃から家の責任者という責務を担ってる兄、成長していくにつれかなり古風な考えがしみこんでしまったようである。
しかし妹達の気持ちを受け止めてから兄の心は揺れていた。
どこから仕入れたかそういう知識を使い兄を誘惑してくる妹達、それは兄を愛してるから。
兄はそれを十分に理解している、しかし彼は受け入れることはできない。
(ていうか・・・・みんな未成年だし・・・変な噂がたったら・・・)
最近の子は早いと言うが、兄の心がそれを許さなかった。
「覚悟を決めるか・・・」
そう独り言を言ったとき、咲耶がシャワーから出てきた。
体にはバスローブが巻かれている、湯上がりなので髪は解かれて肌がほんのりピンク色している。
その姿を見て兄は思わず息をのんだ、いつも見ている咲耶が今日は一段と妖しく見える。
「どうしたの?」
「あ・・いや・・・」
「シャワー空いたけど・・」
「俺はいいよ、ケーキ頼んでおいたから食おうぜ」
兄はルームサービスで頼んだケーキを咲耶に勧めた。
外はまだ土砂降り、このまま止まないのではないかと思うほどである。
「ふう・・・・服が乾いたら傘買ってくるよ、このままじゃ泊まることになっちまう」
「私は別にかまわないわよ」
「・・・・約束を破るようで悪いけど、みんなが心配なの」
「それもそうよね・・・結局お兄様はみんなのお兄様なんだもん」
いつの間にか咲耶は兄のことを悠ではなくお兄様と呼んでいた。
「悪い・・・約束やぶっちまって」
「ううん・・・ちゃんと埋め合わせしてもらうから」
「埋め合わせ・・・うわ!!!」
いきなり咲耶が抱きついてきた、バスローブの下はもちろん下着をつけていない。
バスローブ越しに伝わる咲耶の胸の感触が兄心を揺り動かす。
「さ・・・咲耶・・」
「今日は大丈夫だし、覚悟も決めてるわ」
じりじり迫ってくる咲耶にたじろぐ兄、やはり予想していた事態になってしまったようだ。
「そうじゃなくて・・・」
「もう・・・どうして・・」
「・・・みんなの顔が頭に浮かぶ・・」
「・・・・お兄様らしいわね」
咲耶は兄の言葉を聞くと兄から離れる、そして乱れたバスローブを整える。
「わかっている・・・わかってるんだけど・・・やっぱりみんなの顔が出てくる」
「本当にお兄様って・・・根っからのお兄様なのね」
「ごめん、本当にごめん・・・・咲耶のことは好きだ・・・それと同じぐらいにみんなのことも」
「やっぱ抜け駆けはダメか・・・事前にみんなに知らせる?」
咲耶が冗談めいたことを言う、それを真に受けた兄は・・・
「今夜あたりでも知らせようか」
「ちょ・・ちょっとお兄様、冗談よ・・・ヒナちゃんや亞里亞ちゃんに言ってもわからないわよ」
「そうだろうけど・・・ふう・・・」
「本当にお兄様って真面目ね」
あきれる咲耶の横で兄は悩んでいた、その光景を咲耶は微笑みながら眺めていた。
そしてちょっとしたいたずらを思いつく、咲耶は悩んでる兄に意味ありげに考えた台詞をぶつけた。
「そんな風に悩んでいると私たち誰かに取られちゃうわよ」
「いい!!そ・・それは・・・・」
「ふふ・・・私にだって気になる人ぐらい・・・きゃあ!!!」
咲耶の言葉が続かなかった、兄は咲耶の肩を掴みベッドに押し倒す。
「お・・お兄様・・・・」
「・・・・・・行かないでくれ・・」
「冗談に決まって・・んん!!!」
兄は強引に咲耶の唇を奪った、そのまま咲耶のバスローブの紐をほどいていく。
「お・・お兄様・・いや・・こんなのイヤ!!!」
咲耶の叫び声に兄は我を取り戻した、そしてそのまま咲耶の横に寝転がる。
「・・・・・ごめん」
自分のしようとしたことに自己嫌悪する兄、その横で咲耶はバスローブの紐を結び直す。
「もう・・・冗談よ、でもそうやって悩んでいると本当に取られちゃうわよ」
「・・・そうか・・・じゃあ・・・」
「じゃあ?」
兄は咲耶を抱きしめてもう1度キスをする、そして咲耶のバスローブの胸元を開き・・・・
「あ・・・・・」







「うーんすっかり雨が止んだわね」
「ああ・・・」
ホテルを出ると外は雨が止んでおり、星が瞬いていた。
「早く帰らないと・・・夕飯の支度もしなきゃな」
「そうね、手伝うわお兄様」
「ああ・・・咲耶・・」
「何?」
兄はそっと咲耶に口付けする、離れると咲耶の顔はほんのり赤くなる。
「俺はみんなの旦那だ、だから・・・どこにも行くなよ」
「うん・・・わかってる、それにもうお兄様のものだって言う印があるから・・・」
咲耶はそっと胸元を押さえる、その下にはあの時兄のつけたキスマークが鮮やかに残っている。
「ふふふ・・・責任とってもらうんだから」
「もちろん、責任はとるさ」
二人は微笑むと腕を組み、夜の街に消えていった。





おまけ
「今日は何にする夕飯」
「そうだなぁ・・・あ・・・」
『ぶしゅうううううううううううう!!!!!!』
突然兄の鼻から熱き血潮がほとばしった。
「きゃあああああああ!!!!!!!」
「じ・・・時間差できたかぁあああ・・・・・・ぐふ」
結局オチは鼻血だったとさ
「イヤなオチだなぁ・・・・おい・・・・・」



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