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花穂のねこねこパニック
作 雄一さん
夜中・・・千影は怪しげな実験をしていた
「ふふふ・・・」
魔方陣の真中で怪しげに笑う千影・・・その時だった
「ん?しまった・・・制御が出来ない」
魔方陣の光が強くなり千影を包み始める。
千影は魔方陣から離れた瞬間光が外に飛び出した。
光は窓を抜け天高く上る。そしてまた屋敷に戻ってくる。
そして光は花穂の部屋に飛び込み消える。
「みんな!!早く起きろ!!休みだからってのんびりしてたら肌が荒れるぞ!!」
台所で朝食の用意をしながら悠は叫ぶ。
その隣では可憐が紅茶を、衛が目玉焼きを運んでいた。
「ヒナ、パンもってってくれないか?」
「うんいいよ」
スライスされたパンをバケットに入れ雛子が持っていく。
ほほえましい光景だ。
「鞠絵、サラダ頼む」
「はい」
鞠絵がサラダボウルを運ぶ。
「おはよう・・・」
まだ眠たげな咲耶が起きて来る。
「咲耶・・・また夜更かししたな・・・ほら早く顔を洗って来い」
「おはようにいさま・・・」
続いて白雪が起きて来る。そして鈴凛、春歌、四葉、亞里亞、千影が起きて来る。
「・・・・花穂は?」
悠は妹達を見回し花穂がいないことに気づく。
「まだ寝てるんじゃないの・・・」
鈴凛がパンをかじりながら答える。その時だった。
「うにゃあああああああああああ」
「!!花穂の悲鳴?」
突然響く花穂の悲鳴。
「花穂!!どうした!!」
悠と妹たちはダッシュで花穂の部屋に向かう。
「花穂!!どうした入るぞ!!」
悠はドアをノックする。そして返事を待たずにドアを開ける。
そして全員が見た光景は・・・・
「お・・・お兄ちゃまぁ・・・」
「・・・・は?」
「え・・・・?」
「ね・・・猫耳?」
花穂の頭についていたものそれはまさしく全国健全男子(?)の憧れの的「猫耳」だった。
「かわいい・・花穂お姉たま・・」
「かわいいです・・・花穂姉や」
「かわいい・・花穂姉さま・・」
年少組の感想だった。
「ど・・・・どういうこと?」
「朝起きてたらこんな風になっていたの・・・」
花穂が泣きながら話す・・・・。悠はおもむろに花穂の猫耳を引っ張ってみる。
「・・・痛いか?」
「うん・・・」
どうやら本物の猫耳のようだ・・・・。
なぜ?何故こんな事に・・・・
「まさか・・・千影!!」
悠は千影を呼ぶ。こういう事態に一番かかわっているのは千影だけだ。
「やはりこういう事態になっていたか・・・」
「知ってたのか?」
「これは知らなかった・・・まさか花穂くんに乗り移るとは・・・」
千影はジロジロと花穂の猫耳を観察する。
その横で四葉が「チェキチェキ」と言いながら写真をとっていた。
「まあ・・・とにかく朝食でも食うか・・」
悠の一言により、とりあえず朝食を取ることになった。
「・・・・と言うわけだ」
千影の説明が終る。
「つまり・・・こういう事か・・・昨日の夜、降霊実験をしていて霊魂を制御しようとしたところ・・・失敗してこの屋敷のどこかに逃がしてしまった。ってことか」
「そうだよ・・・」
「でもなんで猫耳なんだ?」
「きっと猫の霊だったと思う・・・・猫の強い意志が私の結界を破って花穂くんに乗り移り、猫耳という結果になったらしい」
「・・・・・そうか」
悠は納得すると花穂を見る。猫耳を持った花穂はまさに注目の的だった。
咲耶が猫耳を触ったり、四葉が写真をとっていたり、
雛子が羨ましい眼差しで花穂を見つめたり・・・。
「で?どうやったら元に戻る?」
「一日たてば元に戻る・・・・と思う」
千影がいい加減な結論を言う。
「・・・・でどうするんだ?」
「とりあえず・・・今日一日だけだからね・・じっくり観察してみようと思う」
そういうと千影は手帳を取り出し花穂を観察し始める。
こうして平和に過ごすはずだった一日が始まった・・・・・・・
「あにぃ!!いくよぉ!!」
「おう!!」
「えい!!」
「よっと・・・いいぞその調子!!」
まあ花穂に猫耳が生えようと尻尾が生えようと休日であることは変わりない。
俺は昨日約束したとおり衛とサッカーの練習をすることにした。
当の花穂は縁側で丸くなってお昼寝をしている。のんきなものだ・・・
千影曰く、これも霊魂の影響だという。
お昼寝をしている花穂の姿を鈴凛と四葉が写真を取り捲っている。
何故鈴凛が?まあ何となくわかるけど。
「その調子だ!!衛」
「へへへへよーしここで・・・・あっ!!」
衛の蹴ったボールが俺のところに飛ばず、花穂のもとに飛んでいく。
花穂は・・・・未だにお昼寝中・・・・
このままだと激突+激痛=花穂が泣くという式が成り立ってしまう。
俺は急いで花穂の元に走る・・・間に合うか?
間に合わない・・・と思った時、異変が起きた。
「ふにゃ!!」
突然花穂が起きて飛んでくるボールを避けた。
そして・・・・・・・
「うにゃあんにゃああん・・・ごろごろ・・・」
「・・・じゃれてる・・・」
「本当だ・・・」
「猫そのものだね・・」
まさにその姿は猫そのものだった・・・。
しばらく花穂の可愛らしい姿をじっと見つめる俺と衛と四葉と鈴凛
離れたところで千影がレポートを書いていた。
「うにゃんにゃん・・・・あ・・・」
どうやら我に返ったようだ・・・花穂は一瞬動きを止める。
そして顔を真っ赤にしてサッカーボールを衛に渡すと家の中に逃げていった。
よっぽど恥ずかしかったのだろう・・。
「いただきまーす!!」×13
花穂が猫みたいにボールにじゃれようと真っ赤になって逃げようと腹は減る。
今日の昼飯は白雪特製のカレーラーメン。
こしのある麺にピリッと辛いカレーのスープがものすごくマッチしている。
いやーうまい・・・
「ふぎゃああああ!!」
「・・・花穂?」
平和な昼食の風景は花穂の悲鳴で崩れ去った。
「ううううう舌がメロメロするぅ・・・」
「・・・猫舌なわけね」
「そうだろうね・・・」
その様子を事細やかにレポートにまとめる千影・・・。
ていうかそのレポートどこに提出するんだ?
結局花穂は冷めて麺が延びてしまったカレーラーメンを食べるはめに。
これはちょっと可哀想だぞ・・・。
「はあ・・・今日はなんかつかれたなあ・・」
お昼を食べ終わった後でも花穂の猫ぶりは変わらなかった。
雛子が猫じゃらしで花穂と遊ぶわ
亞里亞がまたたびを花穂に近づけたりするわ
夕食の魚を花穂がくわえてそのまま食べようとするわ・・・
・・・・そういや花穂・・・どうしてるかなあ。
今日は色々とあったから疲れてもう寝てるのかなぁ・・・
まあちょっと残念な気もするけど・・・。
「・・・・そろそろ寝るか・・」
時計は既に十一時四十五分を刺してる。
俺はパソコンの電源を落とすとベッドに入ろうとする。
こんこん・・・
「ん?誰だ?」
ドアが開き、猫耳のままの花穂が入ってきた。
「どうした花穂?」
「あのね・・一緒に寝ちゃダメ?」
「うーん・・・まあいいけど」
「よかったぁ・・・」
そして俺と花穂は一緒にベッドに入る。
電気を消して俺たちは夢の世界へ・・・落ちなかった。
異変に気がついたのはベッドに入ってから五分後・・・
隣で寝ている花穂に異変が起きた。
「お兄ちゃまぁ・・・」
花穂の声が聞こえたかと思うと急に手にむにという感触が・・・・
「ん?のわあああああああ花穂ぉ!!」
思わずベッドから転げ落ちて壁にずずずとさがってしまう。
ベッドの上には下着姿の花穂が・・・
いつの間に脱いだんだ?
「かかかかかか花穂」
「お兄ちゃまぁ・・・子供欲しい・・」
「は・・はやいって」
「お兄ちゃまぁ・・・」
おいおいおいまだ花穂のBDSS書くのまだ早いぞ!!
花穂はベッドから起き上がるとそのまま俺の元に歩み寄る。
「花穂・・・やめなさい・・」
「いや・・・私子供欲しいの・・お願い・・・ねえ・・」
「え?」
急の花穂の口調が変わった。
そして花穂の目から涙が流れてくる。
突然のことに戸惑ってしまう・・。
どうしたんだ?
「・・・おそらく・・・この猫の霊は若くして死んでしまった猫みたいだね」
「千影!!」
どこから現れたのか千影がベッドの上に座っていた。
「だから兄くんに迫ってるんだよ・・・この家で唯一のオスである兄くんに」
「オスって言うな!!・・・でどうしたらいいんだ?もしかしてこのまま花穂を抱けって言うんじゃあ」
「大丈夫・・・私が彼女の満足する相手を探し出したから」
「そうなのか?」
千影は水晶球を取り出すと呪文を唱えはじめる。
水晶球が輝き出し光の玉が現れる。
花穂にも変化が現れ始めた。
体の中から光の玉が現れる。
やがて二つの光は一つになり、天井に上がっていく。
光が消えるのを見届けた俺は花穂に近寄る。
頭を見ると猫耳が消えていた。
どうやらめでたしめでたし・・・になったらしい。
後日、千影の案内で向かった林の奥で白骨化している猫の死体を見つけた。
どうやらこの猫の魂だったらしい。
俺と妹たちはその死体を埋葬して、小さなお墓を立ててやった。
そのまた後日・・・・・・
「きゃあああああにいさまぁ!!姫の・・姫の頭にウサギの耳がぁ!!」
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yuuiti53@hotmail.com
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