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お風呂に入ろうよ
作 雄一さん
「うーんあったかーい」
「亞里亞・・・ぼーっとしちゃいますぅ・・・」
二人は仲良くお湯に使っていた。風呂に入る時は必ず二人一組になって入ることになっている(悠を除いて)。雛子と亞里亞、可憐と咲耶、花穂と白雪、鞠絵と千影、衛と鈴凛、四葉と春歌、そして悠という順番で入浴することになっている。
「さあ、ぴよちゃん、およいでいいよ」
雛子は部屋から持ってきたお風呂の玩具を湯船に浮かして遊ぶ。
「くすん・・・アイスが溶けちゃいます・・・」
亞里亞はなぜかお風呂にアイスクリーム持ち込んでいる。風呂場の熱さで溶け掛けているアイスを必死になめる亞里亞。雛子はそんなことに気がつかずに玩具で遊んでいる。
「ねえ亞里亞ちゃん、からだあらおう」
「うん・・・」
雛子は浴槽から上がるとスポンジに「魔法使いKAHOちゃんのボディソープ」を掛けて泡立てる。
「亞里亞ちゃん、せなかながしてあげるね」
「うん」
はじめに雛子は亞里亞の背中を流し始める。次に亞里亞が雛子の背中を流し始める。あっという間に二人に体に白い泡の衣装が身につく。
「くしししし・・あわっておもしろね」
「おいしそう・・・」
「よーしもっとあわたてるぞぉ!!」
そういうと雛子はボディソープをスポンジにつけて一生懸命に泡立てる。しかしスポンジでは泡立つ量にも限度がある。何度泡立てても思うようには泡立たない。
「ありり?どうしてかなぁ?」
「くすん・・・・亞里亞・・・泡いっぱい欲しいです」
「どうしたらたくさんあわだつかなぁ?」
「くすん・・泡おいしくないです・・・」
「うーんうーん」
「くすんくすん・・」
「そうだ!!」
やがて雛子はあることを思い出す。
それは昨日のこと・・・・
「え?シャボン玉が欲しい?」
「うん、買って!!咲耶おねえたま」
「買わなくてもうちで作れるよ・・」
「ほんとう!!」
「うん、ちょっとまってね」
咲耶は洗面所から小さくなった石鹸を持ってくるとそれを削り、削った石鹸をお湯に溶かしてかき混ぜる。やがて容器の中に泡が現れる。何度かお湯と削った石鹸を入れて出来た液体を小さな容器の中に流し込む。
「はい、これで完成」
「これがシャボン玉?」
「そうよ、ほらやってみなさいよ」
雛子は咲耶から渡されたストローを液体につけて吹いて見る。すると・・・
「うわぁ!!すごいすごい!!シャボン玉だぁ!!」
その後も雛子はシャボン玉液がなくなるまでシャボン玉を作りつづけた。
「お湯にせっけん入れると・・・あわだつかな?」
「????」
「よーし!!やってみよう!!」
雛子は早速、咲耶愛用の「超高級きれいになる石鹸」をそのまま浴槽の中に放り込む。そして手で一生懸命かき混ぜはじめる。しかし、いくらかき混ぜても昨日みたいな泡が出てこない。
「うーん・・・そうだ!!」
次に雛子が取り出したのはシャンプーとリンス、蓋を開けて中身を全部浴槽の中に流し込む。そしてかき混ぜると・・・
「うわぁ!!あわだぁ!!」
見る見るうちに浴槽の中に山盛りの泡が現れる。
「もっと泡欲しい・・・」
亞里亞は山盛りの泡を見つめながら物足りなさそうに見つめる。
「よーし!!」
雛子はさっきの「魔法使いKAHOちゃんのボディソープ」と「超高級ボディソープ」(もちろん咲耶の)を全部浴槽の中に流しこむ。
「よーし!!亞里亞ちゃん、泡立てよう!!」
「うん・・・」
二人は浴槽の中に入ると足をばたばたさせて泡立てる。
泡はどんどん膨れ上がり、やがて浴槽の外に流れ始める。それにも気がつかず、二人は一心不乱に足をばたばたさせる。
「わーいあわだあわだ」
「わぁ・・・あわがいっぱい・・・亞里亞・・うれしい・・」
やがて泡は、浴槽の天井に届くまで膨れ上がった。
「雛子、亞里亞、早く出なさい。真っ赤なゆでタコさんになっちゃうぞ」
なかなかでない二人を心配して、兄が洗面所にはいる。風呂場では雛子と亞里亞の笑い声が響いている。
「おおい、聞こえてるか?」
「あ、おにいたま!!」
「兄や」
「おにいたまもいっしょにはいろうよ、たのしいよ」
「兄や亞里亞真っ白・・」
「?真っ白?」
「はやくはやく!!」
すると風呂場のドアが開き・・・
「でえええええええええええええええええ!!!!」
風呂から出てきた泡の量に絶叫を上げる悠。泡はやがて勢い良く洗面所に流れこみ兄を飲み込む。
「えへへへ、たのしいね」
「亞里亞・・・真っ白です・・・」
そんなことも知らず雛子と亞里亞はたくさんの泡の中で無邪気に遊んでいた。
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yuuiti53@hotmail.com
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