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雛子の高校生活
第4話  雛子の夏休み 前編

作 雄一さん


「おにいちゃあああん!!はやくはやくぅ!!!!」
「あうう・・・あぢい・・・・」
もうお兄ちゃんったら情けないんだから・・・これぐらいの暑さでばてるなんてもう若くない証拠だよ。
せっかく夏休みに海へきたのに・・情けない・・。
「あちい・・なんで夏休みなのに海へこなきゃならないんだ?」
「夏だからよ、お兄ちゃん」
私は当然のように答える、だって夏=海だもん。
「あのなあ・・教師の夏休みはそんなにないんだぞ」
「だからこうやってきたんじゃない、どうせ来週は宿直なんでしょう」
「そうだけど・・休みの日くらいゆっくり寝かせろ」
お兄ちゃんはさっさとパラソルとシートを敷いてその上に寝転がる。
まったく・・不健康だぞ、いつも蛍光灯の下でカタカタパソコン打ってるんだから。
たまには太陽の下で元気に体動かさなきゃ。
それに・・・せっかく買ったこのビキニ・・お兄ちゃんに見てもらいたいんだもん。
「おおい〜私がナンパされてもいいの〜」
「かってに」
あっさりと答えるお兄ちゃん・・・をいをい。
「誘拐されてあんな事やこんな事されちゃうぞ〜」
「そんな不幸な奴いるのか?」
ちょっと!!!今の言葉聞き捨てなら無いわよ!!
こんな美少女(自称になるけど)絶対にナンパされるって。
「おおい、それでも保護者か?教師か?」
「教師は現在休業中」
無責任にそう言い放つとお兄ちゃんはそのまま動かなくなった。
まあ・・少しは寝かしてあげないとね、今日五時起きだもん。
夜遅くまでお兄ちゃんは学校の書類を整理したりしていたし。
「仕方が無いか・・ナンパでもされようかな?」
勿論冗談よ、お兄ちゃんがいるのにそんなことできるわけないじゃない。
それこそ本当にナンパされて誘拐されて、あんな事やこんな事をされちゃう。
あーあ・・・昔はよかったな・・お兄ちゃん若くて元気あったし。
私は小さくて・・・滑走路だったわ・・(遠い目)、当たり前だけど。
でも今はモデル並・・だと思うくらい背も胸も出てきたし。
はぁ・・冗談でもいいから誰かナンパしてこないかな?
そうすればお兄ちゃんも少しは動いてくれそうだし。
もしそうなったら・・・・ここから妄想シーン
「ヘイ彼女!!一緒に泳がないかい〜」
日に焼けた体格のいい(顔はいまいち)のナンパ男が私に声をかけてきた。
「結構よ、私興味ないから」
勿論、ヒナにはお兄ちゃんがいるからこんな奴無視無視。
「なんだと〜こいつうだったら〜」
「きゃあ〜何するのよ〜離して〜」
ナンパ男がいきなり私の腕つかんで・・・何するのよ!!!
「うるせえ〜あんな事やこんな事してやる〜」
「あーれーだれかあああ〜」
「をいこらそこの貧弱ナンパ男!!!俺が相手だ!!」
そこへ颯爽と現れる私のマイダーリンお兄ちゃん!!!かっこいい〜
「何だ貴様〜ぼこぼこに〜」
『ぽかすかじゃん!!!!』
「まいった〜」
「ははは〜あっちに行け!!!」
「ひいい〜」
さすがヒナののお兄ちゃん、ナンパ男を三秒でのしちゃった。
「おにいちゃああんありがとう〜」
「ははは〜礼など不要さ、その代わり・・・雛子」
「お・・お兄ちゃん・・ダメだよこんなところで〜」
「いいじゃないか・・身も心も自然に戻ろう」
妄想終了・・・ってことにならないかなぁ・・・なんか私のキャラやお兄ちゃんのキャラ変わっていたけど。
仕方がない、泳いでいようっと。
私は一人で海のほうへ向かう、あーあ・・一人じゃつまんないな。
昔はよく波打ち際で遊んだっけ、お城を作ったり水を掛け合ったり。
「あーあ・・・せっかく海に来たのになぁ・・」
とりあえず近くの岩場を目指して私は泳ぎ始めた。
「何が悲しくて一人で泳がなくちゃいけないかな?」
お兄ちゃん・・先生になってから全然私にかまってくれなくなっちゃった。
まあ学校では一緒にお弁当食べたりお茶飲んだりしてるけど・・・休日なんか部屋にこもってばっか。
デートだって数えるほどしかしてないよ・・・。
やっぱり先生と生徒という関係がそうさせてるのかな?しかも兄と義妹だし・・
世間様にばれたらとんでもないことになるよね・・私達一緒にいられなくなっちゃう。
特にお兄ちゃんは有名高校の先生、確実にクビ決定で・・・きっとどこかのド田舎の分校で一人の生徒を相手に授業するようになっちゃう。
「そんなの嫌だな・・でも・・・」
どんな事があっても私はお兄ちゃんの傍にいたい、例え世間体がどう言おうと。
ていうか・・・私にはお兄ちゃんしかいないのよね・・。
お兄ちゃんが「結婚しよ」って幼い私にいわなければきっと素敵な男性とめぐり合えたかも。
でも・・・きっとお兄ちゃんが私にああ言わなくても私はお兄ちゃんとずっと一緒にいたかったと思う。
やがて岩場にたどり着いた私は岩場に上り休憩をする、肝心のお兄ちゃんは・・
いた・・あ・・準備運動してる、やっと泳ぐ気になったなぁ。
よーし私をサミシイサミシイ病にした罰だ、私はもう一度海に入ると岩場に陰に隠れる。
お兄ちゃんは・・よしよしこっちに向かってる。
そのまま来い・・そのままよ・・をい!!何で他の女の人のビキニ姿に目を奪われるかな?
よしよし、目をそらした・・そのままそのまま・・・
「あれ?確かこっちで泳いでたと思ったけど・・」
うふふ・・私を探してる・・今行くよ、お兄ちゃん・・・
気がつかれないようにそっと潜り、お兄ちゃんの足元へ近づく。
水の上ではお兄ちゃんが私を必死になって探している。
「おーい雛・・・わぷぅ!!!!!!」
そのお兄ちゃんの足を思いっきり引っ張り水の中へ引きずり込む。
「あうあうあうあうああうああ!!!」
突然の事に思いっきり取り乱すお兄ちゃん、そんなお兄ちゃんの前に私は顔を出す。
「むむむ!!はみれるんら!!!(雛子!!何するんだ!!!)」
とりあえず話ができるように一度海面に上がる。
「ぷはあああ!!!をい!!雛子!!!!」
「あれ〜ヒナのことなんかナンパされても知らないって言ってたのに〜」
「悪かったよ!!」
ふふふ、ちょっとは懲りたかな?私を一人ぼっちにするとこんな目にあうんだから。
「まったく・・・お兄ちゃんさっきビキニのお姉さん見てたでしょう・・」
「見てません」
「嘘つくとお小遣い減らすわよ」
「すみません見てました」
どうして他の女の子に目が行くかな?ここにナイスバディな女の子がいるのに。
「じゃあ・・お詫びに・・今日一日真面目に私と付き合うこと、いい?」
「わかったよ・・・ってそういわなきゃ小遣い減らされそうだし」
「何か言った?」
「いいえ」
それから私たちは競争したり、近くでやっていた地引網漁に参加しておいしいお魚を食べたり、一緒にお昼寝したり・・
とにかくいっぱい海を楽しんだわ、で・・あっという間に空が赤くなったの・・・
「ああ・・・疲れた・・」
「大丈夫?私車運転しようか?」
「無免許運転は犯罪だぞ」
「そだね、じゃあ早くホテルに行こうよ・・私お腹ぺこぺこ」
今日はいっぱい動いたからもうお腹の虫が合唱してる。
えへへ・・・今日はホテルに泊まるんだ、私が予約したんだよ。
何か大人〜って感じでしょ。
「別に・・」
「お小遣いマイナス・・・」
「大人だねえ・・」
「よろしい」
何か脅迫してるって思われそうだけど・・昔は何もかもお兄ちゃんまかせだったし。
私だって高校生なんだからいろいろ体験しなくっちゃ。
いろいろか・・・そりゃもちろん「あんなこと」や「こんなこと」だって。
いやあ〜んお兄ちゃんたらエッチ〜って何想像してるんだろ私。
「ところでヒナ・・・そのホテルちゃんと温泉あるんだろうな」
「もちろん、ちゃんとチェキ・・・じゃなくて調査済みよ。露天だし混浴だし家族風呂あるし」
「へえ・・・ってをい!!!!混浴!!!」
「うん、いいじゃないもうそういう関係なんだから」
私たちが行くホテルは新婚さんやカップルがよく泊まるんだって。
景色もいいし、久々にお兄ちゃんと一緒にお風呂に入りたいし。
やっぱりその・・もうちょっと刺激が欲しいかなって・・・
「マジかよ・・」
「楽しみだな〜」
混浴と聞いて暗い顔をするお兄ちゃんと、わくわくする私を乗せて車は順調にホテルに向かった。


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