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あの日の約束、変わらない思い

作・雄一さん



ヒナはね・・・・
ずっとおにいたまのそばにいるの・・・
だって約束したもん・・・
ヒナはおにいたまのお嫁さんになるって・・・
だから・・・・


それは雛子と遊園地に遊びに行った時だった。
遊びつかれてベンチでジュースを飲みながら一休みしていると雛子がおかしな事を聞いてきた。
「ねーねーおにいたま」
「ん?なんだい?雛子」
「ちのつながりのないいもうとってどういう人」
ぶっ!!
思わず飲みかけていたジュースを吹き出してしまう。
「・・・おにいたま・・・汚い・・・」
「ごめんごめん・・・、どこでそんな言葉を聞いたんだ?」
「うーんとね・・・この前・・夜中に一人でトイレに行ったとき・・・あっそうだヒナねその時一人でトイレいけたんだよ!!エライ?」
「ああ・・えらいえらい・・・で?」
「ええっとねお部屋に戻ろうとした時、リビングで話し声が聞こえたの。その時お母たまとお父たまが話していたの・・・・さいこんしてからとか・・・・その時にきいたの。」
「そうなんだ・・・」
どうやら何となくわかってきたぞ・・・。つまり夜中に父さんと母さんが今までの人生を語りあってた時(?)の会話を聞いたんだな。何となくだけど・・・、かなり想像が入ってるけど・・・・。でも血の繋がりがないってのは本当だ。今でも雛子がはじめてうちに来た時のことを覚えてる。当時は雛子も赤ん坊でその時のことは覚えていない。あの日から月日は流れ・・・今では僕のことを慕ってくれる可愛い妹に成長した。そんな雛子を見て僕はある決心をした。いつかまではわからないけど必ず雛子のことを守ってやるって・・・ずっと傍にいるって・・・、離れて暮していてもその気持ちには変わりない。
「ねーねー教えてよ・・・」
「えっと・・・」
さすがに兄妹じゃないってストレートに教えるとショックを受けて泣き出してしまう。なんかいい説明の仕方ってないかな・・・うーんうーん・・・・。
「わからないの・・・?」
「そっそんなことないぞ!!血の繋がりのない妹ってのは・・・なんか・・・その・・・そうそう結婚できる兄妹の事なんだ、そうそう確かそうだった。」
自分でもわかった・・・。何言ってるんだ僕・・・・って自分自身につっこむ僕。まあ・・事実でもあるけど・・・。そんな説明を聞いた雛子は一瞬きょとんとした表情になったがしばらく考えてると・・「わかった」と納得してくれた。・・って本当に納得したのか?
「じゃあじゃあヒナとおにいたまは結婚できるんだ!!」
ぶおっ!!
また思わずジュースを吹き出してしまう。
「・・・・おにいたま・・」
「わわっ!!ごめんヒナ・・・」
「嫌なの?ヒナと結婚するの・・・」
「いやそう言う訳じゃないけど・・・・(どうしてそこまで発展するんだ?)」
「ヒナはおにいたまの事好きだよ・・・おにいたまはヒナの事嫌い?」
「嫌いじゃないよ・・・好きだよ・・・」
「ありがとうおにいたま!!大好き!!」
そういうとヒナは僕に抱きついて頬にキスをする。・・・うーん・・なんか複雑な気分だな・・・。
でも考えても見なかったな・・・雛子と結婚・・・。確かに連れ子同士は結婚できるけど・・・
でもまだ雛子は幼いし・・・成長すればいつかは僕の傍から離れていってしまう。雛子の未来を考えるなら・・・。
「ねえねえ!!次行こう!!」
ジュースを飲み終わり、雛子にせかされて次の乗り物に向かう。その後も雛子に連れまわされて遊園地を所狭しと走り回った。やがて夕方になり・・・星が見え始めるころ・・・僕と雛子は観覧車に乗った。
「うわーキレイ・・・・」
向かいの席で雛子が外を見入っている。こういうところがやっぱ子供だな・・・・
「・・・ねえおにいたま・・・」
雛子が僕のほうを見て話し掛ける。
「なんだい?」
「おにいたまの方に座ってもいい?」
「ん・・・いいよ」
「わーい」
雛子は立ち上がると僕の座ってる席の隣に腰を下ろす。
「えへへへ・・・うれしいな・・」
雛子が僕のほうに寄り添っていく。幸せそうだ・・・。でもいつかは・・・。
「なあ雛子・・・?」
「なに?おにいたま」
「・・・・・雛子は・・・今幸せか?」
「うん!!とーっても幸せ!!」
雛子は笑顔で答える。・・・この笑顔をずっと守っていきたい。でもそれって独占欲・・かな・・・。でも・・・僕は・・・。気が付けば僕は雛子を抱きしめていた。突然のことでびっくりしたのか雛子だったがしばらくするとその小さくて細い腕で僕を抱きしめる。
「おにい・・・たま?」
僕の胸の中にいる雛子・・・僕を慕ってくれる雛子。離れて暮していて寂しいはずなのにその寂しさをこらえている雛子・・・そんな雛子が限りなく愛しかった。もし・・・大きくなっても雛子は僕のことを思ってくれてるのか・・・・そんな不安にかられた。
「なあ雛子・・・もう一つ聞いていいか?」
「なに?おにいたま?」
「雛子は・・・ずっと僕の傍にいてくれるか?大きくなっても僕の事好きでいてくれるか?」
聞かずにはいられなかった。聞くべきじゃないかもしれない・・・でも・・・。すると雛子は半べそをかきはじめる。
「ぐすっ・・・ヒナはね・・・ずっと・・おに・・いたまの傍にいるよ・・・・ずっとずっと・・・」
雛子の瞳から大粒の涙が溢れてくる。僕はその涙を拭ってやる。
「ありがとう・・・雛子・・」
少し抱きしめる力を強めると雛子の小さな唇にキスをする。
「あ・・・・・」
キスしたとたん、雛子の顔が夕日と同じくらいに真っ赤になる。かわいい・・・そんな雛子の頭を優しくなでてやる。
「おにいたま・・・」
「なあ雛子・・・結婚しようか」
「え?」
「今すぐじゃないけど・・・雛子が大きくなって・・・今と同じ気持ちだったら」
「おにいたま・・・うん」
観覧車から降りると辺りはすっかり真っ暗だった。明日が休みだとはいえ雛子を夜遅くまで起こしておくにはいけない。
「あ・・・」
駅へと向かう道で僕はあるものを見つける。そこには銀細工などを並べた露天商だった。
「雛子・・ちょっと待ってくれるか?」
「え・うん・・・」
僕は急いで露天商に向かい目的の物を探す。・・・・あった。急いで代金を支払い雛子の元へもどる。
「お待たせ・・・左手出して・・・」
「うん」
差し出された小さな左手の薬指にはめる。指輪のサイズは合わないが今はそれで充分だ・・・
「おにいたま・・・・」
「婚約指輪・・・この指輪がぴったりになったころ・・・結婚しような」
「うん!!」
その日、僕たちは手を繋いで帰った。この手はいつか離れてしまうかもしれない・・でも・・寂しくはない。心はいつも・・・繋がっている。





数年後・・・・(って十年以上経ってるかも・・・)


とある女子高の校門の前・・・僕は片手に紙袋を持ちながらある人を待っていた。今日は卒業式・・・校門から卒業生が巣立っていく。
「先生!!また会いに来るから!!」
「先生、同窓会やろうね!!」
「元気でね!!先生」
多くの卒業生が僕に挨拶をしていく。・・・・あれから僕は大学を卒業後、教師になって働いていた。昔から人に何かを教えるのが好きだった僕にとってまさに天職だった。そして・・・そこでとんでもないことがおこったのだ・・・。まあ・・・それはとても幸せなことでもあったとも言えよう・・。
「お兄ちゃん!!」
聞きなれた声が後ろから聞こえる。振り返るとそこには一人の女生徒が立っていた。彼女こそ・・とんでもないこと・・・そして幸せなことの元・・・。
「雛子・・」
「待っててくれたんだ・・・」
「こら!!ここじゃ先生と呼びなさいって言ってるだろう」
「うーごめんなさい・・・」
「わかったな・・」
「でも・・今日で卒業なんだからいいじゃない」
「それでもダメ!!・・・ほら行くぞ」
「・・・・うん」
3年前・・・この高校に雛子が入学してきたのだ・・・はじめて学校で顔を合わせたときはびっくりした。2ヶ月に一度会っているとはいえこれにはびっくりした。
「本当にびっくりしたんだからな・・」
「へへへ・・だってお兄ちゃんを驚かせたかったんだもん・・・頑張ったんだよあそこに入るの・・・」
「・・・・まあそのお陰で毎日会えるようになったからな・・・」
「うん・・」
校門の傍に止めてあった軽自動車に乗り込むとエンジンを入れて発進させる。
「お兄ちゃん・・・」
「ん?」
「約束覚えてる?」
「ああ・・・・」
「ヒナね・・・大きくなったよ・・でもね・・・お兄ちゃんに対する気持ちは変わってないよ・・ほら見て指輪もぴったりだよ・・」
雛子は左手をかざし薬指にはまってる指輪を見る。僕はちらりとそれを見ると再び前を見る。
「・・・わかってる、これで条件が揃ったわけだ・・」
「そうだね・・・じゃあ結婚できるんだね・・」
「ああ・・・そう思ってこれを買ったんだ・・・」
赤信号で止まると僕はさっきの大きな紙袋を取り出す。紙袋の中には箱が入ってる。雛子はそれを取り出すと箱を開ける。
「・・・・お兄ちゃん・・・」
「へへ・・・びっくりしたか」
「うん・・・」
雛子は箱の中身を取り出す。その手には純白のミニドレスがあった。
「これってウエディングドレス・・・」
「本格的なものは無理だけど・・・これでいいかな・・」
「うん!!お兄ちゃん、大好き!!」
雛子は嬉しさのあまりに僕に抱きつく。
「おいおいそろそろ信号変わるから・・・」
「あっごめん・・・」
あわてて雛子は離れる。信号が変わり再び車を発進させる。
「・・・お兄ちゃん・・・?」
「ん?」
「幸せ?」
「ああ・・・幸せだよ」
車は再び赤信号で止まる。そして・・・・
「お兄ちゃん・・・愛してる・・・」
「僕も・・雛子を愛してる。」
僕と雛子は互いの唇を重ねる。僕はキスをしながら考えた・・・ずっとこの愛する雛子を守っていこうと。


あとがき

雛子のSSです。
全国1億5千万の雛子ファンの皆様・・・・
御免なさい!!ああっそこの人石投げないで!!
一度こういうのかいてみたっただけなんです・・・・

ってそんなわけで次回予告!!
次は衛だ!!!



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yuuiti53@hotmail.com
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