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亞里亞の誘惑
作 雄一さん
ここは千影のお部屋、第三者から見れば「オカルトマニアの住んでる部屋」と思われるほ
ど怪しい書物や器具が置いてある、そしてその主人である千影はせっせと薬草の調合に入
っていた、次々とビーカーの中に薬草を入れていく千影、とたんに中の液体が青からオレ
ンジ色に変わる。
「・・・ふう・・・後はじっくり熟成させるだけだな・・まったく・・若返りの薬がほし
いなんて・・うちの担任は・・」
どうやら担任の先生に頼まれて若返りの薬を作っているらしい、千影はオレンジ色の液体
を瓶に注ぎ、コルクで軽く蓋をする。
「・・さてと・・・その間にちょっと出かけてくるか」
千影は身支度を整えると、部屋を出て行った・・・そのすれ違いで・・
「姉や・・遊ぼう・・・」
亞里亞が千影の部屋に入ってきた、しかし千影は出かけてしまっていない。
「・・・姉や・・・いない・・・」
仕方が無く部屋を出て行こうとする亞里亞、そのとき亞里亞の目に若返りの薬の瓶が目に
入った、中身はオレンジジュースのようなオレンジ色、亞里亞にはオレンジジュースに見
えたらしい、亞里亞は踏み台を使い若返りの薬を手にとる、しばらくじぃ〜っとみていた
亞里亞だが喉が渇い
たのか蓋を開けて近くにあったコップに注ぎ一口飲む。
「・・・くすん・・・にがいの・・・」
とても苦かったらしい、亞里亞はそのまま部屋を出て行き冷蔵庫から本物のオレンジジュ
ースを取り出し、口の中に残ってる苦味を洗い流した。
「・・・ふぁぁ・・・ねむいのぉ・・・」
薬の影響なのか、亞里亞の頭の中に眠気が差してきた、必死に眠気をこらえながら部屋に
戻る亞里亞、しかし眠気に負けたのか亞里亞はベットに倒れるとそのまま寝息を立て始め
た。
「ん・・・ふぁぁああ・・・よくねたぁあああ」
亞里亞の部屋で一人の女性が目を覚ます、女性は背伸びをするとある事に気がつく。
「あ・・・服が破れてる・・どうしよう・・兄やに怒られちゃうよ・・」
ボロボロになった服を脱ぎ捨てるとクローゼットを開けて新しい服を取り出す、しかしど
の服もサイズが合わない。
「おかしいなぁ・・・・・えええええええええ!!!!!!!!!!」
ふと目に入った鏡を見て女性が絶叫した。
「・・・亞里亞・・大きくなってる・・・(汗)」
しかも言葉が少し大人っぽくなっている。
「・・・えっとぉ・・どうしよう・・・とりあえず服を着なきゃ・・」
しかし亞里亞の部屋には大きくなった亞里亞に合う服が無い、とりあえず亞里亞は出かけ
ている咲耶の部屋に入り、適当に服を選ぶとそそくさと着替える。
「・・わぁ・・これ・・亞里亞?」
鏡に映った亞里亞の姿は、咲耶や千影、春歌に負けずとても綺麗だった。
「そうだ、兄やにも見てもらおうっと」
亞里亞は部屋を出ると兄の姿を探して家の中を探す、当の兄は庭で花壇の世話をしていた。
「兄や〜!!!!」
「ん?のぁあああああああ!!!!!!」
いきなり亞里亞に抱きつかれ、バランスを崩し地面に倒れる兄。
「いてててて・・・」
「大丈夫?」
「あ・・ああ・・って誰?」
勿論、成長した亞里亞の顔を兄が知るわけも無い。
「誰?・・・亞里亞は亞里亞だよ」
「亞里亞?冗談・・・亞里亞はもっと小さくて・・・・あ・・・まさか」
「?」
いつも個性的な妹達に囲まれて暮してる兄の「兄的第六感」がある予想を打ち出した。
「・・亞里亞・・なんか変なの飲んだか?」
「えっと・・・千影姉やのオレンジジュース・・・」
「やっぱし・・・」
兄の予想は当たっていた。
「そういえば千影何か作ってたなぁ・・・若返りの薬だっけか?でもどうして亞里亞は大
きくなったんだ?」
「うーん・・・わからない・・」
当然の答えが返ってくる。
「だろうな・・・まいったなぁ・・千影は出かけてるし・・どうしたもんか・・」
「ねぇ・・兄や、遊ぼうよぉ」
「そうだな・・・千影が帰ってくるまでどこか遊びに行くか・・」
「わぁあああい」
こうして兄と亞里亞はお出かけすることになった。
「兄やぁ!!これ食べたい」
「はいはい・・」
亞里亞の指さすアイスクリーム屋で兄はダブルのアイスを買う。
大きくなっても甘い物が好きというのは変わらないらしい。
「亞里亞・・・そろそろ甘い物はそれくらいにしなさい」
「はぁい・・えへへ・・おいしなぁ」
あきれる兄の横で亞里亞は嬉しそうにアイスを頬張る。
「亞里亞ね・・・嬉しいんだ・・」
「ん?」
「だって・・亞里亞小さいから咲耶姉やや千影姉や見たいにこうやって・・・」
そう言うと亞里亞は兄の腕に自分の腕を絡める。
「一緒にたかったんだもん・・」
「そっか・・」
「えへへ・・・」
腕を組んで幸せそうな亞里亞の笑顔をじっと見つめる兄。
「ねぇ・・兄や・・亞里亞ね行きたい所があるの・・・そこいっていいかな?」
「かまわないけど・・どこなの?」
「えっとぉ・・・こっち!」
アイスを食べ終えた亞里亞に引っ張られる兄、いつもは兄が引っ張られる立場にあるのだ
が今回は亞里亞が兄を引っ張っている。そんな亞里亞の姿がとても新鮮に映ったのか兄は
元気に走る亞里亞に引っ張られながらその姿を瞳に焼き付けていた。
「ここ!!」
突然亞里亞が走るのを止める・・そこは・・・・・・
『HOTEL ラヴよ!!!』
典型的なラブホテルであった、それを目の前に硬直する兄。
普通のお話だと思いきややはり誘惑シリーズ・・・ほのぼのと終るわけない。
「ねぇ・・はいろう・・兄や」
「ダメ・・帰りましょう」
兄は速攻で亞里亞の手を掴むとその場から逃げ出そうとする。
しかし亞里亞の好奇心が兄の行動を全力で阻止する。
「いやだぁ・・・はいろぉ〜」
「だめぇえええええ」
逃げ出そうとする兄と、それを阻止する亞里亞・・・これが幼い亞里亞でおもちゃ屋かケ
ーキ屋の前ならほほえましい光景だが、ラブホテルの前でしかも成長してる亞里亞が相手
だと全然ほほえましくない。
「入るの!!絶対に入るの!!!入るの!!」
「亞里亞ぁ・・・・キャラ変わってるぞぉ!!!」
「はいるのはいるのはいるのはいるのはいるのぉ!!!!」
「・・・これも薬の影響なのか?」
次第にギャラリーが集まってくる、ギャラリーの人数に比例して兄のあせりも大きくなっ
ていく、流石に今の状況を打破しなければ変な噂が流れる事間違いなし。特に妹達に見ら
れたら絶交される可能性大。
「と〜に〜か〜く!!!お子様はここにはいっちゃダメなの!!!」
「亞里亞お子様じゃないもん!!!!」
「十分お子様!!!」
「うう・・・兄やの意地悪!!!」
そう言うと亞里亞は兄の手を振り解いてギャラリーの中に消えていく。
「亞里亞!!!」
その後を追いかける兄、しかしギャラリーに阻まれてうまく前に進まない、やっと抜け出
す事が出来たが・・・亞里亞の姿は無かった。
「亞里亞・・・どこいったんだ?」
小さな亞里亞なら足が遅くてすぐにつかまるのだが・・・今は成長していて足がいつもよ
り速い、あっという間にどこかに行ってしまった。
「変なおっさんに引っ掛からなきゃいいが・・・」
このあたりはいわゆるホテルが多い地域、怪しいお兄さんから変態親父までずらりと揃っ
ている、もしも亞里亞がそいつらにつかまったら・・・
兄の予感は見事に当たっていた、亞里亞を探していると別のラブホテルの近くで、いかに
も変態中年親父らしき中年親父とその隣を歩いている亞里亞の姿があった。
「本当に連れて行ってくれるの?」
「勿論、入ったら気持ちいことしてあげるよ〜」
「わぁ・・たのしみ・・」
「ふふふふふふふふ」
変態親父は亞里亞の腰に手を回すとそのままホテルの中に連れ込もうとする、その光景を
見た兄は目にも留まらぬ早さで亞里亞の元に駆け寄り亞里亞の腕をつかみ速攻で変態親父
から亞里亞を取り戻す、呆気に取られたおやじを尻目に兄は亞里亞を連れて当てもなく走
りだす。
「こらあああ横取りするなぁ!!」
「援交はやっちゃいけないんだぞぉおおおおおおおおおお!!!!!」
その後を追いかける中年親父、年の割りには速い足だが体力が持たなかったらしく気が付
けば姿を消していた。
「・・はぁははぁ・・」
「兄や・・・」
「知らないおじさんについて行っちゃあだめって言っただろ」
「・・・うん、ごめんなさ・・・」
そう言い切る前に亞里亞は突然倒れてしまった、あわてて亞里亞の体を抱きとめる兄・・
亞里亞はその腕の中で小さな寝息を立てていた。大きくなってもその可愛い寝顔は変わら
ない・・
「亞里亞・・・薬のせいか?」
兄は寝息を立ててるありあを背負うと、そのまま家に帰ることにした。成長した亞里亞は
それなりに重く、やはり胸も相応に大きくなっていた、背中に当たる二つの物体の感触で
鼻血がでそうなのをこらえつつ兄は家路を急いだ。
「ふう・・やっぱり成長すると重い・・・ってあれ?」
家に向かう道の中で亞里亞にある変化があった、背中に当たる胸の感触が徐々に小さくな
り、体重もいつもの亞里亞の体重に戻っていったのだ、そして家に着くころには着ていた
服もぶかぶかになっていた。家に入り、兄は亞里亞を部屋に連れて行きベッドに寝かせて
やる。
「亞里亞が本当の大人になったら・・行ってもいいけどな」
安らかに眠るありあの寝顔にキスをして、兄は部屋を出て行った。
後日、兄と妹たちが通う学校の先生が老婆になるという事件が起こった、原因は千影の薬と
いうのは言うまでもない。
あとがき
ごめんなさい!!!!!!
年少組の誘惑は難しくて・・・普通のSSっぽく(ていうか普通)
ちなみにこのSSの亞里亞の大人になった年齢は15か16デス
もしかしたら改定するかもしれませんのでヨロシクです
雄一さんへの感想はこちら
yuuiti53@hotmail.com
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