四葉の気持ち
作 雄一さん
「兄チャマ!!お昼一緒に食べよ!!」
ドアが勢いよく開き四葉が入ってくる。その手には宅配ピザの箱が乗っておりいい匂いを出していた。
「こら四葉!!俺の部屋に食い物持ち込むな!!カーペットにピザソースがかかったらどうするんだ」
「ええ〜いいじゃないデスか・・・一緒に食べましょう!!」
といい折畳式のテーブルを出すとピザをのせ一人で食べ始めた。
「・・・・しょうがねえな」
俺も四葉の向かいに座り一緒に食べ始める。まあちょうど腹減っていたからな・・・
四葉との出会いは数年前だった・・・・親父の再婚相手の連れ子だった四葉はイギリスで育った。
しかし仕事の都合であまり家族が揃うことがなく祖父が世話をしていたが病気で亡くなってしまった。
そこで白羽の矢が立ったのが俺である。
四葉には以前から兄がいると母親から聞かされていたらしいが・・・・驚いたことに四葉は俺のことを色々と調べていたらしい。
背が169センチあること。5歳までおねしょをしていたこと。
そのほかにも俺に関することは全て調べ尽くしたらしい。これには驚いた・・・。
しかも一緒に暮し始めた時から俺の写真を取り捲ってるらしく、「兄チャマフォトコレクション」という写真集まで持ってるらしい。
ここまでくるとストーカーに近いな・・・・。とまあこんな感じで一緒に暮らしてきたわけである。
「ご馳走様デス」
「ご馳走様」
目の前には空になったピザの箱と口の周りにピザソ―スをくっつけた四葉が満足そうな表情をしていた。
「四葉・・・口のまわり汚いぞ」
「エ?あ・・・本当だ・・」
「俺が拭いてやるよ」
俺は手元にあったティッシュを取ると四葉の口の周りを拭いてやる。
「ほら可愛くなった」
「・・・兄チャマ・・・ありがとうデス」
「いやいや・・」
心なしか四葉の顔が赤い・・・気のせいか。
「兄チャマ・・・・」
「ん?」
「明日・・・暇デスか?」
「まあな・・・」
「じゃあ四葉と一緒にチェキしましょう!!」
「チェキ?」
チェキとは四葉の口癖みたいなものだ、主に遊びに行くとか調べるとかそういうことを総称して言うらしい。
「まあいいけど・・・」
「わーい!!じゃあじゃあ一緒にどっかいきましょう!!」
「・・・そうだな・・・気分転換にもなるし」
こうして明日、四葉と出かけることになった。
ムフフフフ・・・やった!!明日は兄チャマとデートです。
「何着ていこうかな・・・」
クローゼットを開けて明日着ていくもの早速チェキ!!
「えーと・・・何がいいかな?」
考えてみれば兄チャマとお出かけって久しぶりだなぁ・・・・
兄チャマはいつも意地悪で四葉のことを全然かまってくれないんだもの。
でもでも・・・さっき約束してくれました!!明日は兄チャマと一緒にデートなのデス。
ええと・・どこ行こうかな・・・こういう事もあろうかとデートスポットをチェキしておいて良かったデス。
早速本棚から「四葉と兄チャマ幸せデート計画」と書かれた本を取り出して明日の計画をチェキしはじめましょう。
「この季節は・・・プールもいいデスね・・・・四葉のチョーセクシー水着で兄チャマを誘惑するって言うのも悪くないデス。水族館もいいデスね・・・」
ページを次々にめくっていく。うーん迷いますね・・・どれがいいでしょう・・・。
「うーんやっぱり・・・こういうデートスポットよりも町とかでお買い物したほうが結構ポイント稼げるかも」
町でいろいろ見てまわって夕暮れの公園で寄り添う二人・・・そして夕日に移った二つの影が段々と近づいて・・・・
「きゃあ〜恥ずかしい」
ちょっと妄想してしまいました。でもそういうのもロマンティックでいいかも。
でも・・・・・・兄チャマは四葉のことをどう思ってるのかな・・・。
兄チャマの行動はチェキできても心だけはチェキできないもの・・・。
やっぱり迷惑な妹なのかな・・・・それとも・・・。
「考えてもしょうがないデス!!決戦は明日デス!!」
着替えをハンガーにかけて持ち物を確認、デジカメ、デジカメのバッテリー、お財布、ルーペ・・・・よし全部入っている。
「明日は・・・決戦デス!!」
そう決意を固めて四葉は布団に入りました。
そして次の朝・・・・
「兄チャマ!!早く早く!!」
「ああ・・・今行く」
今日は快晴、絶好のデート日和!!良かったぁ晴れて。
ついに戦いの火蓋は気って落とされたのデスね。
ムフフフフ・・・兄チャマ、覚悟はよろしいですね。
「おーい何やってるんだ置いて行くぞ」
「あっ待ってください兄チャマ!!」
いけないいけない・・・・ボーっとしていていました。
急いで兄チャマの元にダッシュ!!つーかまーえた!!
「おいおい」
むふふふ・・・作戦その1「腕を組む」こういう密着感が男の人はたまらないと週刊誌に書いていたのをチェキしてよかったデス。
しかもただの密着感じゃありません、じ・つ・わ胸にパットを入れてるのデス。こうすることでバストアップ!!
四葉の胸がいつもより大きくなっています、これで兄チャマを誘惑するのデス!
「・・・・あれ?」
あ、兄チャマ気がついたみたいデスね、さすが兄チャマ。
「四葉どこ行くんだ?」
・・・・・気がついてないのデスね・・兄チャマって鈍感?
「・・・・・お買い物に・・・」
「そうだな・・・よし行くか・・」
これで諦めたわけではありません!!まだまだ作戦はあるんだから、覚悟してください兄チャマ。
四葉の様子がおかしい・・・・さっきから感情の起伏が激しいし・・・。
怒ったり泣いたり笑ったりボーっとしたり・・・腰をくねらせたり・・。
まあ、それがいつもの四葉だからしょうがないけど・・今日は違うな。
「兄チャマ!!喫茶店に入りましょう」
「ん?そうだな」
「ちょうど新しく開店したばかりの喫茶店があるのデス、そこに行きましょう!!」
「ああ・・」
四葉に引っ張られること数十分・・・最近はやりという感じの喫茶店にたどり着く。
人気があるらしくかなりの人が入っていた。窓際の席に案内されメニューを見る。
「何がいいかな・・・」
「兄チャマ、四葉このブルーキッスというのを飲んでみたいデス」
「?じゃあそれにしようか・・」
「どうもデス兄チャマ、すみませーん!!」
四葉がウエイトレスを呼び、ブルーキッスを注文する。
「ブルーキッスお願いします」
「はいかしこまりました」
「?」
ここでふと疑問に思ったことが・・・さっき数言ってたか?
「なあ俺の分も頼んだか?」
「え・・・あ・・と・・・きたらわかりますデス」
「?????」
やがてさっきのウエイトレスがやってくる、手には盆がありその上には青い液体の入った大きなコップが一つだけ載っている。
飾りつけもこっておりパイナップルやさくらんぼう、りんごが飾ってあった。良く見れば一つのコップに二本のストロー・・・
もしかしてこれって・・・。
「お待たせしました、ブルーキッスです」
「わーい」
「・・・・・」
どうやらこれは・・・カップルで飲む代物らしい・・・
「なあ四葉・・・」
「さあ兄チャマ!!頂きましょう!!」
「俺さあ・・やっぱコーヒーが・・」
「兄チャマ・・・四葉とこれ飲むのイヤ?」
四葉が目を潤ませて俺を見つめる・・・ううう俺この目に弱いんだよな・・・可愛いし・・。
「いいよ・・」
「わーい」
仕方がなく二人で飲むはめに・・・まあ四葉も喜んでるし・・こういうのも悪くないな。
「ウーン・・ベリーグッドなのね!!やっぱ兄チャマと一緒に飲むと最高デス」
「そ・・そうか・」
嬉しそうにブルーキッスを飲む四葉、本当に幸せそうだ・・・まあ四葉の笑顔が見られたんだからよしとするか。
ムフフフフフフフ・・・作戦その25大成功なのデス!!
結構有名なんデス、ここのブルーキッスという飲み物。
これをカップルで飲めば必ず二人は結ばれるというジンクスがあるのデス。
これで兄チャマのハートはゲッチュウしたも同然!!
「で?次どこ行く?」
「えーとね・・・四葉アクセサリーがほしいデス!!」
「・・・高いの買うなよ・・」
「はーい」
兄チャマの手を引っ張って目的地に到着!!早速可愛いアクセサリーをチェキしなければ
・・ええっと・・どれがいいかな・・・
あ、このネクタイ可愛い・・・こっちのイヤリングも捨てがたいですね・・
おおこっちの指輪もまた・・ああんこの腕輪もなかなかヴェリーキュートなのデス。
「まだかぁ・・・四葉・・」
「まだなのデス」
ウーンどれがいいかなぁ・・・あっこのタイピン可愛い・・四葉のクローバーのタイピンだぁ・・・ほしいなぁ・・これ。
そうとなれば早速値段をチェキしなければ。
ええっと・・一十百千万・・・・万?ええええええええええええ!!!に・・二万円・・・た高いデス。
良く見ればかなり手の込んでる品物見たいデスし・・・。
「どうした?」
「兄チャマ・・・これがほしいんデス・・・ダメ?」
「ん?ええと・・・二万?・・・マジかよ・・」
「ダメ?」
「・・・・よし買ってやる!」
「ええ!!本当ですか?兄チャマ?」
「ああ・・買ってやるよ」
「わーいありがとう兄チャマ!!ダーイ好き!!」
「おいおい・・恥ずかしいぞ・・」
「えへへへへ・・」
誰かに買われないように早くお会計を済ませなくては!!商品を持ってレジへレッツゴー!!
「兄チャマ!!早く早く!!ハリーアップ!!」
「わかってるよ・・」
レジのお姉さんに商品を渡して日本の有名な人が載っている紙を二枚渡して・・・やったぁ!!
これでこのタイピンは四葉のものだぁ!!
「わーいありがとう兄チャマ!!」
「あーあ・・とんだ出費だ・・」
「ムフフフフフフフフフ・・・・」
「・・・でもいいか・・・四葉・・大切にしろよ・・」
「うん」
えへへへへへ・・・やったぁ・・・このタイピン、四葉の一番の宝物にしようっと。
そろそろ日が暮れてきた・・・遅くなんないうちに帰った方がいいな・・。
「四葉・・そろそろ帰ろうか?」
「もう一ヶ所行きたいところがあるんデス」
「わかった・・」
四葉が行きたいところ・・・そこは結構有名な公園だった・・・何が有名かって?
「・・・・四葉・・ここは・・」
「予想以上デスね・・・・」
右にカップル、左にカップル・・・・・つまりカップルがいちゃつくところで有名な公園というわけだ。
・・・・なんか恥ずかしいな・・・。
「よ・・・四葉・・・」
「は・・はい・・・」
「とにかく・・・あまり人がいないところに行こう・・・ここじゃあちょっと恥ずかしい・」
「そ・・そうデスね・・・」
四葉の手を引っ張りあまりカップルのいないところに行くことに・・・
「ここなら・・な・・」
「うん・・・」
ようやくカップルがいなくて静かなところを見つける。ベンチに座りほっと一息。
「ふう・・まったくどうしてここに来たいって言ったんだ?」
「だってぇ・・・・・」
「・・・・はあ・・もういいよ・・」
「・・・ねえ兄チャマ・・・」
「ん?」
「四葉たち・・他の人から見るとどんな風に見えるのかな?」
「え?」
「ねえ・・・どう見えるかな?」
「・・・・カップルか?」
「本当にそう思う?」
「まあ・・・ここにはカップルばっかりだからな・・・そう見られてもおかしくないよ」
「そうかぁ・・そうだよね・・」
「?」
「ねえ兄チャマ・・・四葉のことどう思ってる?」
「・・・妹だよ・・」
「本当に・・そう思ってるデスか?」
「ああ・・・どうしたんだ?四葉?」
「・・・・・四葉は兄チャマの事は何でも知ってるのデス・・でも・・心の中まではチェキできません・・」
「・・・・・・・・」
「だから・・兄チャマの心をチェキしたかったのデス・・」
「四葉・・」
「四葉・・・本当の妹じゃないから・・・もっともっとチェキしたいデス・・」
四葉の声が泣き声になってきた。
「四葉は・・兄チャマのことが大好きで・・兄チャマとずっと一緒にいたくて・・大事にされたくて・
・・愛されたくて・・・妹にしてもらいたくて・・・」
「もういいよ四葉・・」
気がついたら俺は四葉を抱きしめていた。
はじめてあった時から奇抜な行動を取る四葉・・・・はじめは迷惑に思っていたけど・・・
いつの間にか俺の心を占めていた。大事な女の子として・・・。
「四葉は・・・俺の大切な妹だよ・・・」
「兄チャマ・・・」
「それ以上にも俺は四葉のことを思ってる・・・」
「・・・・」
「なあ四葉・・・俺もさ・・四葉のことをチェキしたいよ・・」
「え?」
「もっともっと・・四葉のこと知りたい」
「兄チャマ?」
「四葉の笑ってる顔や・・泣いてる顔、怒ってる顔に、ビックリしている顔・・みんなチェキしたいよ・・」
「本当?」
「ああ・・・・だから・・ずっと一緒にいたいと思ってる」
「嬉しいデス!!」
俺の腕の中で喜ぶ四葉・・そんな姿がとても愛しい・・。
俺はたまらず四葉の頬に両手を当てると唇にキスをする。
「え・・・」
「・・・・・」
「兄チャマ・・・・」
俺は何もいわず四葉を強く抱き寄せる。
四葉も何も言わずなすがままになっている。
このまま時間がとまってほしいと思った・・・。
「四葉・・・」
「・・なに?」
「これからも俺のことをチェキしてくれよな・・・・ずっと・・いつまでも」
「うん・・・兄チャマも四葉のことチェキしてね」
「ああ・・四葉・・大好きだ・・」
「四葉も兄チャマのことが好き・・・・」
あとがき
四葉の性格ってこんなんだっけ?
最後のあたり怪しくなってるけど
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yuuiti53@hotmail.com
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