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ボクの手料理
作 雄一さん
「衛大丈夫か?」
「大丈夫!!あにぃはそこで待っててよ」
「ああ・・」
今日はあにぃの為に料理を作ってあげるんだ。
あにぃってばいつもインスタントや冷凍食品なんかで済ませるから。
きっと栄養のバランスも偏ってるんだと思うんだ。
だからボクがあにぃの為に料理を作ってあげるんだ、これで栄養もばっちり!!
「ところで衛・・・料理うまかったっけ?」
「大丈夫だよ!前より腕が上がってるよ」
「この前の焦げ付きカレーより?」
「まあ・・あれは煮込みすぎて・・」
「灰汁が残ってる肉じゃがも?」
「多くて取りきれなかった」
「ピチャピチャなお好み焼きも?」
「もんじゃ焼きじゃなかったっけ?」
「・・・期待しないで待ってる」
「あはは・・(汗)」
もう、あにぃったらそんな昔の事思い出さなくても・・
まあ確かに昔はそんな失敗ばっかりしてたけどさ、そのときのボクと今のボクは違うんだから。
きっとあにぃに「美味い!!」って言わせるんだから!!!
よーし頑張るぞぉ!!!
「ところで衛・・・何食わせてくれるんだ?」
「あ・・えっと・・・カレー」
「・・・・じゃあ美味く作れるな」
「うん、そうだね・・・前よりはおいしいはずだよ」
まあ・・カレーなら作り方わかるし、この前みたいに失敗しないように気をつければ。
よし、まずは野菜を刻まなきゃ。
まずはにんじん、いくよぉ・・・気合入れて・・・
「でや!!!!」
『ドン!!!!!』
「のわ!!!!・・・なんか凄い音しなかったか?」
「き・・気のせいだよ・・・」
「衛・・にんじんは横に寝かして切った方がいいぞ・・立てて切るのは危ないぞ」
「(ぎくぅ!!)わ・・わかってるよ・・」
えへへ・・やっぱ危ないか、じゃあ次はジャガイモ。
皮を剥くのって難しいけど、いっぱい練習したもん。
指を切らないように慎重に慎重に・・・
「・・ふう・・あれ?」
あれ?・・・おかしいなあ・・でこぼこだったジャガイモが正方形になってる。
うーんボクの料理の腕が上がってる証拠かな?
えっと次はたまねぎ、たまねぎって切ってると目に染みちゃうけど、この水中ゴーグルをつけてれば目にしみないんだ。
最後はお肉、うーんこれが難しいんだよね・・・なかなか切れないし・・
だから今日はあらかじめ切ってあるスーパーのカレー用の肉で済ませちゃうんだ。
材料が揃ったらまずお肉を炒めるんだよね、ちゃんと油をしいてお肉を入れて炒める。
うーんいい匂い、お肉が焼ける匂いっていい匂いだよね。
次はにんじん、確か硬い野菜から炒めていくんだよね、そうしないと完成した時硬いにんじんをウサギさんみたいに食べなきゃいけないんだもん。
それからジャガイモ、たまねぎを入れて、お水を注ぐ。
ここまではいい調子なんだけど・・この後が問題なんだよね。
灰汁取り・・ボク苦手なんだ、取っても取っても後から出て来るんだもん。
「衛・・どんな感じだ?」
「あ・・あにぃ!!大丈夫だよ、全て順調!!」
「ふーん・・期待してるからな」
「うん」
よーし、あにぃの期待に答える為にも頑張って灰汁を取らなきゃ!!
さあどこからでもかかって来い!!って・・うわぁ・・凄い量・・全部取れるかなぁ?
とにかく全力で灰汁を取らなきゃ・・・
(数分後・・・)
ふう・・・何とか取れた・・・後はにんじんを菜箸で刺して柔らかくなったらカレールーを入れるだけだ。
どうかな?・・・あ・・柔らかい・・よし、いよいよカレールーを投入だ!!
えっとここでボクの秘密兵器!!!
取り出したるは数種類のカレールー、これをミックスして入れるんだ。
実は友達のお母さんがこうしてカレーを作ってるって聞いたからボクもやってみようって。
えっと用意したのは甘口、中辛、辛口、超激辛・・・・どんな分量にしようかな?
たしかあにぃは辛いのが好きだったよね、じゃあ・・・
「おおい衛・・まだかぁ?」
「もうちょっとだよぉ!!まっててねあ・な・た」
「(真っ赤)あ・・おう」
あにぃ顔真っ赤にしてる・・照れちゃってもう。
さてと、そろそろ仕上げなきゃ。
あとは煮込んで、カレーの完成!!!
へへへ・・簡単簡単、後は福神漬けとサラダとお水を用意するだけ。
早くあにぃにボクの作ったカレー食べさせてあげたいなあ。
そろそろサラダ作らなきゃ、えっとトマトとレタスを適当に並べてマヨネーズをかけるだけ、ほらもう完成しちゃった。
福神漬けも忘れずに買ったし、これで完璧!!!
さて、そろそろはらぺこあにぃにカレーを持っていかないと。
お皿にご飯を盛って・・・あれ?
「どうしたんだ?御飯まだか?」
「う・・うん・・もうちょっと煮込むよ」
あちゃあ・・・最後の最後で失敗しちゃった・・・肝心のご飯が炊けてないなんて。
しかもスイッチを押し忘れただけ、あにぃに笑われちゃうよ。
何とか煮込んで時間を稼がないと、ちゃんとスイッチ押して・・よし。
後はご飯が炊けるのを待つだけ、はあ・・・こんな簡単なことで失敗するなんて。
早くご飯炊けないかな・・・何か眠たくなっちゃったな・・・
だめだめ、そしたらカレーがこげちゃうし。
でも・・・ねむ・・・い・・・・・・・・・
「・・る・・・衛・・」
「ん?・・ああ!!!いけない!!!」
「どうしたんだよ・・」
「カレーがこげちゃう!!!」
いけない、本当に寝ちゃったよ・・・・・でも・・あれ?焦げてない・・。
ご飯も炊けてる、えっと・・・これって・・
「ちゃんと俺が火を止めたよ」
「あにぃ・・もしかして・・」
「ご飯先に炊かなきゃダメだろ・・」
「うん・・ゴメン」
「まあカレーも無事に出来た事だし、はやく食おうぜ」
「うん」
実を言うとボクもお腹ペコペコなんだ、急いでカレー盛り付けなきゃ。
炊き立てのご飯にカレーに福神漬けをのせて・・出来た!!!衛ちゃん特製カレーの完成だぁ!!
「じゃあ・・いただきます!!!」
「いただきます!!!」
まずはあにぃが一口・・おいしいかな?
「・・・・・ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
「あ・・・あにぃ?」
「みみみみ水!!」
「はいお水」
あれれ?そんなに辛いのかな?ちゃんとルーの分量確認していれたけど・・ぱく。
「・・・・・・」
ボクは声が出なかった・・・だって・・だって・・ものすごく辛いんだもん。
まるで口の中が火事になったみたいに熱いよ、お水お水。
「辛いだろ」
「うん・・」
おかしいな?超激辛はそんなに入れてないけどな?
ちょっとルーの箱を確認して・・あ・・甘口のルーがあいてない。
これじゃあ辛いはずだよ・・また失敗しちゃった。
「また失敗だ・・やっぱりボクには料理の才能が無いのかな?」
「そんなこと無いって」
「これじゃああにぃのお嫁さんになれないよ・・」
「そんなに落ち込むなよ、料理は心!!衛の想いが伝わってくるよ」
「うん・・ありがとう・・」
「これからもっと練習すればきっとおいしいカレーができるって」
「うん・・・ありがとう・・」
「衛が作ってくれた料理だからな、何倍でもお代わりできるぞ。お代わり!!」
「うん、ボクもお代わりしよっと」
結局、あにぃは超激辛カレーを一生懸命に食べてくれたんだ。
かなり顔が引きつっていたけど(汗)
おかげで食べ終わった時には汗がぐっしょり・・まだ口の中がヒリヒリするよ。
結局今回も失敗しちゃったけど、今日のことを教訓にもっともっと練習するぞぉ!!
あにぃ、今度はもっとおいしい料理を作るから待っててね。
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yuuiti53@hotmail.com
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