Story of Days
Sister or Lover?(前編)
〜SISTERPRINCESSサイドストーリ〜
作者 フェルさん
あれから毎日、春歌とは数学の授業で顔を合わせてはいるものの先月のような騒動は 起きなく普通の日々が続いていた・・・・
「もうすぐ梅雨か・・・」
窓の向こうに広がる曇り空を見ながら春歌のクラスとは別の教室へと足を向けていた。
今日は高3のクラスでの代行の日である。
(いい加減そろそろ賃金を要求しようか・・・・)
そんなことを考えながら今回の担当教室の前についた。
「3−C・・・ここか。ん?・・はて、どっかで聞き覚えのある名だな・・・」
クラスのプレートを見たとたんに妙な感じがした。俺はなぜか反射的に教室の壁にぴたりと くっつきドアのガラス面から中をそっとのぞいてみた・・・・
と、中に1つの女性徒の大きな塊がちょうど真中にあり、その中心には・・・・・・・ 咲耶が座っていた。
また先月のような騒動が起こるんじゃないかと直感し、このクラスから一刻も早く逃げようとしたが
無常にもチャイムが鳴ってしまったので俺は覚悟を決めて教室内へと入っていった。
「あっ!お兄様♪ 今日はなんだかお兄様が来てくれるような気がしてたけど
ほんとに来てくれてうれしいわ☆」
咲耶ははなっから俺が代行にくることを確信していたようだ。
そして、案の定笑顔50%増量でこちらを見ている。
俺は咲耶に関していまいちわからないことがある。・・・・・彼女は妹達の中でも最年長であり リーダーみたいな存在だ。美人でオシャレで性格もはっきりしていて思いやりもあるしスタイルも抜群!
・・まあ憧れのマドンナって感じの娘だ。
普通なら彼氏の10人や20人はいてもおかしくないのに そういう類の話が全くといっていいほど出てこない・・・
おそらくそれは、彼女がこの学園で自他共に認める筋金入りの超ブラコン(12人中最強)として 通っていることによるが、「俺のことを理想の男性だ」「究極の恋人だ」といい俺のことが話しに出てこない日は ないというのはちょっと度を越しているのではないかと最近思うようになってきている。
・・・実は先日、こんなことがあった。
俺はたまたま午後の講義が休みになったので自宅へ帰ろうと校門の方へと向かっていた。
教室棟を出て普通にキャンバスを歩いてからしばらくすると、ふと、周囲の視線(男のみ)が 俺に集中しているのに気がついた
初めは気に止めなかったがだんだん嫌な気分がこみ上げてきた。どうやら奴等は俺の実態調査を しているらしく、露骨にメモ帳なんかを取り出して俺の一挙一動をこと細かく書いてるのもいる
半ば呆れて傍観してたが・・ここであることに気づいた・よく見ると俺を探ってる連中の格好が 皆同じなのだ、着ているものからバッグ、携帯、果てはストラップに至るまで・・ しかも、昨日俺が着ていたのとそっくり同じだ・・・・
なんだか嫌気がさして研究室に戻ろうとしたその時、
「? 兄くん、顔色が悪いようだが・・・変な自爆霊にでも乗り移られたのかい?」
「まあ、大変!早速除霊しなくては。」
「{兄チャマ、心霊体験をする!}・・・・今日のスクープはコレで決まりデスね。」
「四葉お姉ちゃま・・・スクープなんていってる場合じゃないよぅ!」
千影、春歌、四葉、花穂の4人と鉢合わせになった。
「ああ、お前達かちょうどいいところに来たな。ちょっと体を貸してくれ」
「?・・さては兄くんも・・・フフッ、そうならそうと早く言ってくれればいいものを・・・」
「春歌の体が欲しいだなんて・・こんな体でしたらいつでも捧げますわ、兄君さま☆☆☆」
「な、なんと!?{兄チャマ、四葉達の体をほしがる!!!}う〜む、よっぽど 溜まってたんデスねぇ〜〜〜」
「お前ら絶対、何か勘違いしているだろう・・」
「じゃあ何なの、お兄ちゃま??」
「アレを見てみろ!」
「アレって・・さっきからあそこにいる人達の事ですわよね・・・」
「アイツラを見て、何か気づかないか?」
「あれれっ!?」
「どうしたんだい?花穂くん。」
「あの人たちってみんな同じ格好をしているよ・・服から小物類まで・・」
「ムムッ!!・・・アレは確か兄チャマの昨日のスタイルデス!!」
「え?・・・そう言われればそうですわね。」
「四葉お姉ちゃま、すごーーーーい!」
「フフン、四葉携帯アイテム{兄チャマヴィジュアルキャラクターブック/編集:四葉} を甘く見ちゃいけまセンねっ!(エヘン。)」
「てことは・・兄くん、君は彼らに探られていて・・・一刻も早くここから立ち去りたいのかい?」
「まあ、そういうことだ、てなわけでバリケード頼むよ。」
「そういうことでしたら仕方ないですわね。ね、皆さん。」
そうやってその日は無事(?)にうちに帰ることが出来た。が、また次の日以降も こんなことが一週間くらい続いた。どうしてそんな事態が起きてしまったのか 俺の中で大体の見当はついているのだが、今一歩問題を奥に突っ込むことが出来なかった。
「よし。今日はここまで。次の授業までに宿題をやってくるように。」
授業当初からかなり緊迫した雰囲気からやっと開放され、ゴールへと向かう途中・・・
「お兄様、午後あいてるでしょ☆・・なら私とデートしない?」
咲耶にしっかりとホールドアップされ笑顔攻撃を真正面から受けた。
「うーーーーーん。・・・昼は研究室で寝てたいからいいや。」
「・・・お兄様は私とデートするのが嫌なの?・・・グスッ。」
!?・・・・周囲から殺気が・・・・・
「い・いや、そ・そんなことはないよ。さあ行こうか!」
「ええ♪ お兄様大好きっ☆☆」
と彼女にしがみつかれた瞬間教室内に羨望と先ほどより強大な殺気が充満した。
たまらず俺は咲耶の手を引っ張って外に出て行った。
「・・(お兄様ったら強引なんだから☆)・・・」
「お兄様、次はこっちよ。」
「ま、待ってくれ・・・・これで15件目だぞ。・・少しは休ませてくれよ・・・。」
「ダーーーーーーメ!今日はとことん付き合ってもらうんだからっ♪」
咲耶とのデートコースは大体決まっている。ブティックやジュエリーショップを 見回った後、喫茶店に行きお茶をしてから公園のベンチに並んで腰かけ、
夕日を見たあと恋人同士のようにくっつきながら打ちまだ帰ってくる。
たまにカラオケボックスなどにもよったりするがまあ大ざっぱに言うとこんなもんである。
一見ありきたりのコースのようだが、はじめの買い物(現物)がとても疲れる。
町中の店という店をあちこちつれまわされ全部回り終わるころには足が 棒のようになってしまう。・・・・が・・咲耶はなんともない・・・・・ どうして女性は買い物とくると強くなるんだろう・・・
俺は感心したような、なかばあきれたような目で彼女を見ていたら
「お兄様ったら・・・そんな真剣な目で見られたら照れるじゃない♪」
こんな答えが返ってきた。・・・やれやれ・・・
それにしても何で街中を駆け回るのかがいまいちわからない。そりゃ咲耶は 年頃だし妹達の中でも一番のおしゃれだ・・・でも、ここまでするには何か 別の理由があるんじゃないか・・・・そう考えながら次の店へと向かっていった。
「チェキィ!!兄チャマったら校内にいないと思ったらこんなところでデートしてたんデスねっ!!」
「よ・四葉姉ちゃま。ポリバケツの上に乗ってると危ないよ・・・」
「いやーーーーーーーん!にいさまったら・・姫とはちーーーーーーーっとも デートしてくれませんのに咲耶ねえさまと楽しそうにして・・・・ゆ、許せませんわ!!」
「一応あにぃのために後をつけてみようか・・・・・咲耶姉(ねぇ)を そのままにしておくとなにしでかすかわかんないし。」
「えーーーーーーーーーっ!・・・そっとしておいたほうがいいとおもうなぁ。」
「では花穂ちゃんはにいさまがどうなってもいいというんですのね。」
「ううっ、・・・花穂だってお兄ちゃまがしんぱいだよーーーーーー!!」
「決まりだね♪ さあ行こう!」
遠くから俺たちを見つめる4つの影があった。
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