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Summer Travel 〜1〜
Sister Princess Paradise 
10000HIT記念贈呈SS

作者 フェルさん


暑い・・・暑い・・・とにかく暑い。
夏とはどうして毎年毎年毎っっ年!こんなにも暑いのだろう・・・

例年どうりならこの時間帯はいつもクーラーの効いた自室か大学の研究室で秋という季節がやってくるのをただひたすらに待つはずなのだが、今年はなぜか玄関先で荷物点検をした後の詰め込みをしていた。

「よし、俺の荷物は終了っと。あいつらは終わっているかな・・・」

家の2階にある妹達の各部屋から聞こえる騒がしい音は当分やみそうにない

「お〜〜〜〜〜い!みんな出発の支度はいいかぁ〜〜〜そろそろ時間だぞ〜〜〜!!!・・・・って旅行が決まった3日後に出発なんてちょっと無茶だったか・・・・」

この騒々しい出来事の発端は3日前にさかのぼる

<3日前の昼、地元商店街にて>

白雪から頼まれてた買いものを一通り終え、帰路につこうとしたら一緒にくっついてたヒナと亞里亞が商店街の一角で何かを発見した。

「兄や、あれなんですか・・・?」
「あれ?・・・ああ、福引だよ。」
「ふくびきって・・・え〜〜と、え〜〜と・・・おにいたまぁ〜〜」
「福引っていうのはな・・・・赤い服を着ているおじさんの前にある
 ハンドルのついた箱をガラガラ回して玉を1つ出すんだ。で、出た玉の色で
 おじさんの横や後ろにある商品がもらえる・・・・まあ一種のくじみたいなもんかな。」
「ガラガラ・・・ですか・・・亞里亞なんかやってみたいです。」
「あ〜〜〜〜〜〜っ!!ヒナもヒナも♪」
「さっきの買い物もらった券が3枚もあることだし、よしやってみるか!」

そうと決めた俺たちは早速福引の前にならび、おじさんに券を渡した。

「これで3回お願いします。」
「あいよ。で、だれがやるんだい?」
「ヒナと亞里亞で1回ずつやって残ったやつは2人で話し合って決めていいよ。」
「え?・・・じゃあ兄やはやらないの?」
「ああ、2人がやりたそうだから俺は遠慮しとくよ。」
「だめ〜〜〜〜〜!おにいたまもやるの〜〜〜〜〜!!」
「兄やも一緒にやってください・・・・・・くすん。」
「わわわわわかったわかった。一緒にやろう。」

「ハハハ・・・可愛いお嬢ちゃん2人にせがまれると兄ちゃんも形無しだな。さて、兄ちゃんとヒヨコ服のお嬢ちゃんと青い服のお嬢ちゃん、誰から先にやる?」
「じゃあ、亞里亞から先にやってみな。」
「はい。」

アリア、トライ・・・・・・・・(回転音)・・・・・・・・・・ボトン!

「あ、白い玉がでました。」
「う〜〜〜〜ん、残念!嬢ちゃんには残念賞のポケットティッシュだ。」
「くすん・・・亞里亞はずれちゃいました・・・・くすん。」

「亞里亞、敵は取ってやるよ。ってなわけでおじさん、次は俺だ。」
「なんかずいぶん威勢がいいな兄ちゃん。ま、やってみ。」

俺、トライ・・・・・・・・(回転音)・・・・・・・・・・ボトン!

「げ、また白玉・・・・・・」
「はい、兄ちゃんも残念賞。」

「んっとね、んっとね。最後はヒナだよ。」
「ヒナたのむぞぉ〜〜〜〜〜せめて3等のミニコンポは取ってくれぇ〜〜〜!!!」
「兄ちゃんが気合入れてどうすんだよ・・・」

ヒナ、トライ・・・・・・・・(回転音)・・・・・・・・・ゴロゴロ・・・ボトン!

「あ!」←亞里亞
「あ!」←俺
「あ!」←福引のおじさん

「あ〜〜〜〜〜〜!!ぴっかぴっかのたまだぁ〜〜〜〜〜♪」

「お・・お・・おおおおおぉぉぉぉっ〜〜〜〜〜〜!!!!!
大当たりぃぃぃぃ〜〜〜〜!!!特賞、2泊3日ご家族で行く豪華温泉のたび、ご招待ぃいいいぃ〜〜!!!」
「やったぁ〜〜〜〜おにいたまぁ〜〜〜〜☆」
「うおおおぉぉぉっ〜〜〜!!!えらいぞヒナぁぁあああぁ〜〜〜〜〜!!!」
「ヒナちゃん・・・すごいな・・・・・」

「おめでとう!では手続きをするから住所、電話番号、家族の氏名を記入してくれ。・・・あ、それと一切合財の費用は当方で受け持つから。」
「え!?いいんですか・・・・うち、大家族ですよ。」
「なぁ〜〜に5人や6人どうってことないって。」
「13人なんですけど・・・・」
「へ?」
「だから、家、13人家族なんですけど・・・・・」

俺達が帰った後日を経ずしてその福引がその商店街から無くなった事は言うまでもなかろう。

<回想終了>

で、そのときヒナのやつが当てた2泊3日温泉ご家族ご招待の旅にこうして行く事になった。
出発までのスケジュールはぎりぎりだったけど、家族全員でどっかに行くということは滅多になかった(というかはじめてだろう)ので多少の無理は覚悟で何とかここまでに至った。
まあ、俺自身が大の温泉好きということも理由の一端には含まれるが・・・

いつまで待っても来そうにないので先に庭で待つことにし、玄関の戸を開けると
強い日差しが俺の全身を貫いた。

いつもならこのまま病院に運ばれて涼しい病室の上で夏を凌ぐといった手でも実行しちゃうが、今はそんなことでへこたれるときではない!
なぜなら温泉にはもう1つの魅力があるのだから・・・・・・・・・グフフフフ♪

ハッ!!イカンイカン・・・・・・このことはまだトップシークレットだった・・・・ということで読者の皆様、今言ったことは忘れてくれ。

等と庭先で悶々としていると

「兄上様、お待たせしました。」

麦藁帽子に黄色と茶色のチェック柄のワンピース姿の鞠絵が重そうな荷物を抱えてこっちにやってきた。

「鞠絵か・・なんか重そうだな・・・あ、酔い止めに常備薬のセットは持ったか?」
「はい。行く前からご心配をおかけしてすみません。」
「いや、いいって。ん?ほかの連中はどうした。」
「みなさんでしたら・・・・・」

鞠絵が答え終わらないうちにぞろぞろと玄関の向こうから音がし、他の妹たちが次々と出てきた。

「花穂、温泉ってはじめてだから今から楽しみだなぁ♪」
「そうね。あっ、花穂ちゃん向こうに着いたら一緒に洗いっこしようよ。」
「温泉温泉♪ときたらやっぱ卓球だよね。ボクはやくやりたくてウズウズしちゃうよぅ。」
「タッキュウ?・・・温泉に行くのにナゼタッキュウが・・・・むむむ、これはチェキしがいがありマス。」
「くしししし・・・・・温泉にみ〜〜〜〜んなして行けるのはヒナのおかげなんだよ〜〜〜〜ねぇねぇ、ヒナってえらい? ねぇ、おにいたまぁ〜〜〜☆」
「くすん。亞里亞ね、あの時もその前もずっと当たった事がないの・・・・ヒナちゃんがうらやましいな。」
「むこうではにいさまのお食事が作れなくて少し残念な気もしますけど・・・いざとなったら厨房を借りちゃえば、済むことですし、たまにはめいっぱい遊んじゃってでもいいです・・・わよね。」
「温泉・・・はぁ〜〜〜〜☆ 温泉・・・ちょうど温泉から出てきたときに兄君さまと出くわして・・・・湯気の中で帯の緩んだワタクシの浴衣姿とおくれ毛に兄君さまが手を・・・・・・ああっ☆そんなそんなそんな、いいいけませんわ!いけませんけど・・兄君さまならよろこんで・・・・きゃ〜〜〜〜〜〜〜ぁ☆その先は乙女の口からはとてもとても・・いえませんわぁ〜〜〜〜〜〜☆☆☆」
「温泉に潜む魔力を我が物とする・・・・フフフ・・・次の実験はこれで決まりだな。」

みんな、温泉に対していろいろと思惑があるみたいらしい・・・(度を越してるのも一部いるけど・・)
さて、そろそろ旅行代理店の人たちとの待ち合わせの時刻だな・・・

だな・・・・・・
だな・・・・・・
だな・・・・・・

あれ?なんかおかしい。いつもの感覚と比べて違和感がある・・・なんだろ?・・・
荷物は持ったし、チケットもあるし、まさか!妹たちの荷物でなんか足りないのが・・・
振り向いて妹達をひととおり見回してみると・・・・・・・・足りない。

人数が足りない。・・・え〜〜〜〜と家の妹達は全員で12人いるはずだろ?
ひぃ〜〜ふぅ〜〜〜みぃ〜〜〜〜(以下省略)〜〜〜〜きゅう〜〜〜とぉ〜〜〜
とぉ〜〜〜〜!!?・・・・ってことは2人、咲耶と鈴凛がまだ来てないのか。

「あれ?咲耶お姉ちゃまと鈴凛お姉ちゃま・・・来るのが遅いね。」
「そういえばどうしたんだろ?ボクが支度している時にはすっかり終わっていたのに・・」
「ったく・・・・お〜〜〜〜〜〜〜〜い!!咲耶ぁ〜〜〜〜〜!鈴凛〜〜〜〜〜!早く降りて来〜〜〜〜〜い!もう出発の時間だぞ〜〜〜〜〜!!!」

<同時刻、咲耶の部屋>

「う〜〜〜〜ん、昨年の戦果と今年の流行とお兄様の好みからするとこの紐なしの水着がベストなんだけどお兄様ってば、いっつも私の予想を裏切るから、これだって断定する自信がないのよねぇ〜〜アクセもパレオも大して効果なかったし・・・今年はシンプルで迫ってみようかしら・・・でも、それだといまいちこの水着には合わないし・・・ああっ頭痛いわ・・・」

<同時刻、鈴凛の部屋>

「えぇっと、この部分にこのパーツを入れて、ここを閉めて、よしっ完成!
あとは・・・テストだけなんだけど、これは向こうに着いてからでも十分だし・・
あ、いけないいけない!遠隔操作機能完備のリモコンを忘れるところだった・・
うふふふ・・・見ててねアニキ、ひな祭りでは耐水機能不備で失敗したけど、ブクブク伝説4号くん、なんとしてもアニキに着てもらうからっ♪」

<同時刻、庭先>
遅い、遅い・・咲耶に鈴凛のやつ、中でいったいなにをしてんだ?
急がないとバスに乗り遅れるし・・・・・はぁ〜〜〜〜行く前からこんな調子だと、先が思いやられるなぁ〜〜〜〜


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hairbannimoeru@muc.biglobe.ne.jp
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